「ミニプニ」はエクスジェル(EXGEL)という素材を使った持ち運び用クッション。畳むとA5サイズとコンパクトになります。観劇や夜行バスや新幹線といった遠征時の移動など、長時間座りっぱなしになるときにあると安心な存在。あるとき急に腰痛を経験したアイドルオタクの千紘さんが実際の観劇現場で試してみてくれました。
#オタクが試してみた
「現場でもっとクリアに推しを眺めたい!」「歌声をもっと臨場感たっぷりに聴きたい」……などなど、誰か・何かを応援していると出てくる悩み。そんな悩みを解決するアイテムがあるならちょっと試してみたい……。
推し活をする上で役立ちそうなアイテムを、さまざまなジャンルのオタクが試してみる連載。オタクによる、オタクのためのレビューです。
「あの会場は本当にお尻が死ぬから」「新幹線長時間は腰が破壊されるよね」――舞台の観劇、遠征の移動におけるおたくの訴えはよく目にしていました。しかし私は大阪⇔新潟間夜行バスに9時間半乗ろうが、大阪⇔東京間ぷらっとこだまに4時間乗ろうが、3時間近い舞台現場をマチソワ(※)しようが、腰やお尻に痛みを感じない健康体。在宅ワークの日は1日中座椅子で働いていても無事、腰回りが健康なアイドルおたくの千紘と申します。
※マチソワ:昼公演(マチネ)と夜公演(ソワレ)を通して観劇すること。
そのため、おたくたちの腰やお尻の注意喚起を見かけても、私は「大変ですね」「お大事に」と、完全な外野としてエールを送るだけだったのです。そう、あの日までは――。
初めて「腰が破壊される」感覚を味わったあの日
悪評が広まることは本位ではないので具体的な名称を出すことは避けますが、ある会場で推しグループのメンバーが主演舞台を開催することになり、私も足を運びました。初めての劇場だったのでワクワクです。確か1幕が1時間半程度、2幕が1時間程度というごくごくありふれた公演時間だったはず。しかし異変は1幕の後半くらいに起きました。「妙だな……」私の中のコナンくんがメガネを光らせます。「腰が痛い気がする」。
だんだんその違和感は大きくなっていきました。周囲の迷惑にならないようほんのちょっとだけ体を動かしたり、座り直したりしてみたものの、1幕が終わる頃には「痛い! 座ってられない!」というほどに。2幕は座高が出ないように気をつけつつ、薄いトレンチコートをお尻に敷いて何とか乗り切ることになりました。
その日は体調が悪かったこともあるのですが、座った瞬間に明らかに椅子が硬いなと感じたので、やはり自分とその会場の椅子の相性が悪かったんだろうなと。“腰が破壊される”という言葉がまさにぴったりで、初めての経験にショックを受けました。
観劇おたくの友だちが教えてくれた「ミニプニ」
そんな初体験から約9カ月。年末の東京ドームでのコンサート前に、いつもの仲良しメンバーたちと「今年のベストバイ」を発表し合うことに。皆思い思いに、韓国風のおにぎりを作るふりかけや、定期購入している低糖質パン、遠征時にも使えそうなメディキュット、新作のリップ、そして最早“バイ”ではないが「まつげパーマって本当にいいよね」と美容や食の話で一通り盛り上がったあと、1人のおたくが教えてくれたのが「ミニプニ」でした。
ミニプニは、ジェルの入ったクッション「プニシリーズ」の持ち運び用ミニサイズ。公式サイトによると、
たとえば公園のベンチ、スポーツ観戦、キャンプ。座ることは室内だけに限りません。外でも中でも快適さを求める方には、「ミニプニ」がおすすめです。サッと折りたためるコンパクトサイズ。おでかけのおともにどうぞ。
とのこと。「衝撃を吸収する弾力性、圧力を分散する柔軟性、ズレに寄り添う流動性」という特性を持つ「エクスジェル」で心地よい座り心地を実現してくれる商品らしい。
おたくから教えてもらうなり、すぐに相性が悪かった会場での苦い経験を思い出し、次に舞台現場があるときには絶対に購入しようと決意しました。
そして春、推しグループのメンバーの主演舞台が決定。すぐに購入できる日がやってきました! 座椅子タイプや大きなクッションタイプなど、家で使う用にもほしいなぁと「プニシリーズ」のラインナップを眺めつつ、私は5,500円の一番コンパクトな「ミニプニ」を購入してみました。
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ショルダーバッグにスッと入るコンパクトさ
折り畳むとA5サイズになります。スマホやハンカチとの大きさ比較はこのような感じ。
広げたときはA4サイズ。クッションの幅は約29cm、奥行き約21cm、厚みは約1.4cm、重さは約0.3kg。
めちゃくちゃコンパクトでめちゃくちゃ軽い! 私の場合はですが、ミニプニという荷物が増えたことでバッグを変える必要もなく、愛用しているショルダーバッグにもスッと入りました。
厚みも1.4cmと、座高が高くなって後ろの人に迷惑をかけるレベルではないので、現場に使うのも問題なさそうです。
カラーは5色展開。持ち物の8割がピンクな人間としてショッキングピンクのような「ROSE」、そして私の推しメンカラーの「LEMON」とも迷いましたが、なんとなく目立ちすぎない色がいいかなと思い、「MARINE BLUE」をチョイスしました。ちなみに、ミニプニを教えてくれたおたくも「MARINE BLUE」を選んでいました。人気!
安定した座り心地で観劇に集中できた
というわけで、さっそく舞台に持っていってみました。繰り返しになりますが、持ち運ぶのが苦にならない軽さとコンパクトさが本当に魅力的です。重くてかさばるものって、どんなにいいものでも持ち運ばなくなりがち。ちなみに、このあるあるはカメラを買った人からよく聞きますね。いいカメラ買ったのに、持ち運ぶのが面倒だからもうスマホでいいやってなるパターン……。
いざお尻に敷いてみると、安定感が生まれます。真っ先に浮かぶのは「柔らかい」「気持ちいい」という感触についての感想になるかなと予想していたので、自分でも意外でした。体やお尻が沈み込まないというか、椅子に対して平等に体重がかかる感覚があります。
椅子は変わらずまっすぐなはずなのに……これまで私ってまっすぐ座れてなかったってコト!? と驚きです。どこか姿勢が良くなった感覚で、安定した座り心地で観劇することができました。
そしてもちろん柔らかくて気持ちいいです。
ただ、今回は会場が腰を破壊しない系の素敵な椅子だったので、ミニプニありで見た状態と、なしで見た状態で「全然違う!」というほどの効果は感じられず。
ただ、一度使ってしまうと、もうミニプニがない状態だと物足りないというか不安というか。おまもりみたいなものですね。
ちなみに、大きめのサイズの「ミニプニプラス」(7,700円)の存在を後から知ってしまい、こっちのほうがより効果も感じられたのかな~こっち買えば良かったのかな~! と少し後悔しています。
そんな思いはありつつも、現場に限らず「長く座る状況」はいろいろなシチュエーションが考えられるので、人生の中で1つ持っていると何かと使い勝手の良いクッションだなと思います。
今は在宅ワーク中の椅子に活用中。家で使い潰して「ミニプニプラス」を買い直そうかなとひそかにもくろんでおります! 皆さんもお尻と腰をお大事に!