それどこ

珍しい品種のジャガイモで、カラフルなポテトサラダを作る

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目は口ほどに物を言うし、なんなら飯も食う。

聞くところによると人間は情報の83%を視覚から得ており、味覚からはわずか1%しか得ていないそうです。「舌よ、もうちょっと仕事しろ。喋るだけが君の役割じゃないだろう?」なんて思わなくもないですが、確かに彩り豊かな料理を見ると食欲がわくものです。盛りつけや色合いって、ひょっとしたら塩や砂糖と同じぐらい大事な調味料なのかもしれないですね。

そんな訳でどれぐらい視覚が味覚に影響を与えるのか、カラフルなポテトサラダを実際に作って検証してみましょう。

子どもも大好き大人もぞっこんな国民食にして、給食から飲み屋街まであまねく広がる日本のソウルフードことポテトサラダ。キッズたちの健やかな成長から新橋のお父さんたちの財布まで守る頼もしい奴です。最初は「適当に食紅で色でも着けるべぇか」と思っていたのですが、せっかくだから他に何か良い方法がないか色々と探していたところ、面白そうなものを見付けました。はい。それがこちら。

hb.afl.rakuten.co.jp

おぉ、見たことのないカラフルなおイモさんたち! 小さいころスーパーでロマネスコやらエンダイブやら見たことない野菜を見付けては、買ってくれと親にせがんで断られていた僕の幼少期のルサンチマンがいまやっと解消されようとしています。自然と胸が高まりますね。

で、さっそくポチっとして3日後には届きました。

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まずはお馴染みの「インカのめざめ」。小粒で甘くて黄色い品種。アンデスでハレの日にしか食べられない高級ジャガイモ「ソラナムフレファ」種を日本向けに改良したものだそうで、日本でもスーパーなどで見掛ける機会が増えてきました。これ美味しいんですよねぇ。

 


お次は「ノーザンルビー」。アントシアニン(ポリフェノールの一種で抗酸化物質。ブルーベリーにも沢山含まれていて、目に良いそうです)がたくさん含まれており、栄養価が高いのだとか。綺麗なピンク色が素敵ですね。

 


そして真打ち「シャドークイーン」。すごい色ですね。ノーザンルビーと同じくアントシアニン由来の色だそうで、生いも1gあたり8.16mgも含んでいるそう。これ1個食べたらブルーベリーのサプリとか飲まなくてもいいのでは……。

 

それにしてもジャガイモと同じくアンデス出身のアルパカさんも「なにがはじまるんやこれ」と若干驚くぐらいの量ですね。同居中のカノジョ(糖質制限ダイエット中)には怒られましたね。お前はアタシを太らせる気か、と。農家のお父さん、たくさん送ってくださってありがとうございます。それにしても希少種の農作物がワンクリックで買えるなんてホントに良い時代になったもんですねぇ。

 

さて、調理に取りかかる前にまず「加熱しても色が変わらないか」「味はどうなのか」などを確かめるために、1個ずつ茹でて食べてみたんですが、何よりインカのめざめの美味しさに愕然……。これ、ジャガイモというよりもサツマイモとか栗とかの甘さだわ。舌触りもねっとりしてるし、色も綺麗。ポテサラにしないでそのまま食べたい。

ノーザンルビーとシャドークイーンはともにアッサリした味で、ほくほく感は少なめでした。たぶん形も似てるし色以外はメークインと近いのかな。加熱調理してもしっかりと色が残るようなので、色を活かす感じで料理したいですねぇ。ヴィシソワーズにしても良いかもですね。でも今回はポテトサラダを作ります。

 では調理を開始しましょう。材料はこちら。

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【材料(6〜8人前)】

  • インカのめざめ   4個
  • ノーザンルビー   4個
  • シャドークィーン  4個
  • クレソン      1束
  • パプリカ      1個
  • ムラサキタマネギ  1個
  • キュウリ      1本
  • ミニトマト  1/2パック
  • ソーセージ   1パック
  • ハム     1/2パック
  • 玉子        2個
  • ツナ缶       1缶
  • 牛乳        200cc
  • 酢      大さじ1杯
  • マヨネーズ  大さじ10杯
  • マスタード  小さじ3杯
  • 塩・胡椒       適宜

【手順1】ジャガイモを茹でる

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“レンチン”や、さいの目に切って茹でるなど、ジャガイモを茹でるにあたって皆さん色々とこだわりやライフハックがあるようですが、今回は丸々茹でることにしました。なんとなく色がよく残りそうですし。既にこの時点でそれぞれの品種の個性がうかがえて楽しみですね〜。茹で上がったらインカのめざめとノーザンルビーは荒く潰しておきます。

 

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ノーザンルビーはこんな感じ。うん、春らしい色合い。潰し過ぎると色が薄くなりそうだったので、粗めにしたんですが、これくらいちゃんと色が残るなら意外としっかりマッシュしても大丈夫かもですね。

 

で、シャドークイーンは茹で上がったら皮を剥いて……あれ、どこいった?


シャドークイーン『こんにちは。茄子です』

すごいな、コレ。茹でたらむしろ色が濃くなったような気がする。

【手順2】具の下ごしらえ

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ムラサキタマネギは3/4をスライサーで薄切りにして、塩を振り水分を抜く。残りの1/4はみじん切りに。スライスしたタマネギひとつまみ分を油で揚げてフライドオニオンを作る。同じくキュウリも薄切りにして塩を振り、水分を抜く。ソーセージは輪切りにして軽く炒めて脂を落とす。プチトマトは半分にカット、クレソンは洗ってぶつ切り、ハムは1cmの短冊にカットで。牛乳は酢大さじ1を入れてレンジで2分加熱してザルとクッキングペーパーで絞り、カッテージチーズを作る。玉子は熱湯で8分茹でて殻を剥く。

【手順3】タルタルソースを作る

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手順2でみじん切りにしたムラサキタマネギに、マヨネーズ大さじ4杯とマスタード小さじ1杯を合わせてタルタルソースを作る。このソース、お手軽だけど美味しいんですよ。唐揚げにかけてモリモリ食いたい……。

【手順4】具材を混ぜ合わせる

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インカのめざめはソーセージと合わせて皿に盛り、上からざく切りにした茹で玉子を散らして塩・胡椒。仕上げにタルタルソースとフライドオニオンをかけて黄色いポテトサラダが完成。

 

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ノーザンルビーは、クレソン、プチトマト、ハム、マヨネーズ大さじ3杯、マスタード小さじ1杯を合わせてざっくりと混ぜる。半分にカットしたパプリカに盛って、カッテージチーズをかければピンクのポテサラの完成。

 

で、滑らかなタイプのポテサラを目指すべく、シャドークィーンはフードプロセッサーで混ぜてペースト状に……あれ、感触がおかしいな……。なんか…お餅みたいに……粘度が…やべぇ……すごい……。

シャドークィーン『こんにちは。お餅です』

どうやらフードプロセッサーを使うと物凄く粘りが出るようなので、文明の利器は使わずに手で細かく潰すようにしたほうが良いみたいです。で、細かくマッシュした後は水切りしたキュウリとタマネギ、ツナ缶とマヨネーズ大さじ3杯、マスタード小さじ1杯と混ぜ合わせて、シャドークィーンのポテトサラダも完成。

はい、それではお皿に盛りつけてカラフルポテトサラダのできあがり。


左:インカのめざめ、中央:シャドークィーン、右:ノーザンルビー

さて、実食してみましょう。ŧ‹”ŧ‹”ŧ‹”ŧ‹”(๑´ㅂ`๑)ŧ‹”ŧ‹”ŧ‹”ŧ‹”

インカのめざめ

うん。やっぱり味でいうとインカのめざめが抜群に美味しいですね。甘くてほくほくしてて、タルタルソースなしでも食べれられる。実は試しに食べたときにインカのめざめが美味しすぎたので、なるべくイモそのものの味がわかるように他の調味料とあまり混ぜ合わせないレシピにしたんですが、正解だったようです。このジャガイモずるいなー。美味しいわ。

ノーザンルビー

お味は普通だけど、うすピンクのポテトサラダってやっぱり見た目のパンチ力がありますね〜。残ったポテサラを翌朝に見たら、何故かより色が濃くなってたのでお弁当の彩りに使うとキッズも大喜びじゃないでしょうか。

シャドークィーン

フードプロセッサーで犯した痛恨のミスが響いて、ちょっと重たい舌触りに……。ちゃんと手でマッシュするとカラフルで美味しいポテサラになるのではないでしょうか。それにしてもどのジャガイモでもフードプロセッサーを使うとあんなに粘るのかしら。それともこの品種だけ? だとしたら面白い調理法もありそうですね。

それにしても予想以上に色が鮮やかに残るのでびっくりしちゃいました。お子さんが居る家庭なんかだと、こういうジャガイモを使って料理してるところを見せたら喜ぶんじゃないかなぁ。話題づくりにもなるし、ホームパーティーのお持たせなんかにもよさそうですね〜。

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よく健康のために一日30品目食べましょうって言いますけど、何というか、それと同じぐらい食べたことがないものを食べるって大事だと思うんです。身体の健康のためにも、心の健康のためにも。行ったことのない場所に出掛ける、はじめて会った人と話す、聴いたことのない音楽を聴く、知らない作家の本を読む、食べたことないものを食べる。そういう色んな「はじめて」を繰り返していって、少しずつ幅が広がっていくんじゃないかなぁと思うのです。なので、ロマネスコやらエンダイブやらに興味を持ったお子さんがスーパーで駄々をこねたら、世のお母さんがたはなるべく買ってあげてくださいね。たまには変わったジャガイモでポテサラのひとつでも作ってみてくださいね。

著者:那珂川廣太 (id:koutanakagawa)

koutanakagawa

雑誌の編集とライティングをしつつ、ポテトサラダを作っています。

ブログ:ポテトサラダ研究所