白えびのおいしいレシピを紹介します。唐揚げやかき揚げにされることが多いですが、刺身や炒め物もおいしいですよ。今回は冷凍のむき身と殻付き白えびを取り寄せて、フリット、手巻き、オイスターソース炒めに。今井真実さんによるレシピです。
皆様、こんにちは。料理家の今井真実と申します。作った人が味見をしたときに思わずうれしくなってしまうようなレシピ作りを目標に、料理家の仕事をしています。
地域産品を紹介する「22世紀食堂」とのコラボレーションで、今回は「白えび」のレシピを紹介していきたいと思います。
また最後にたっぷりとご紹介できればと思いますが、私は素材の長所を生かすことや地域の食材にも興味があり、ある自治体のまちづくりのお手伝いでオンライン料理教室も行っています。地域のおいしい食材をおいしく食べるためのレシピを全3回の連載でお届けします。
さて、白えび(しろえび、しらえび。地元では「ひらたえび」「べっこうえび」とも)といえば富山湾のものが特に有名ですね。私自身、白えびが大好き。とはいえ、大好きというほど食べる機会にはそうそう恵まれません。というのも、生の状態だと鮮度が落ちやすく、あまり出回らないから。
そんな白えびですが、冷凍のものをお取り寄せできるのです。おうちにいながら白えびが食べられるなんてうれしいですよね。
今回、私も初めて楽天市場で冷凍の白えびをお取り寄せして使いました。冷凍だからといっておいしさが劣るということはなく、むき身のきれいな白身もそのまま。
では、取り寄せた白えびを使ったレシピを3つご紹介していきます。白えびをもっとおいしく食べるために、レシピがお役に立てたらうれしいです。
【ローカル食材の沼人目線レシピ】連載
日本全国47都道府県のおいしいものを紹介する「22世紀食堂」とのコラボレーションでお届けするソレドコの連載です。
料理家の今井真実さんによるレシピを紹介していきます!
- 富山県「白えび」(この記事です)
- 佐賀県「有明のり」(Coming soon)
- 埼玉県「深谷ねぎ」(Coming soon)
【22世紀食堂とは】
豊かな自然の中で育った地域のおいしい食材を、47都道府県ごとにピックアップして紹介しています。
「白えび」は自宅でも食べられる。さまざまな調理法を試してみよう
さて、レシピの前に白えびについてもう少し詳しく。
えびといえば赤いイメージですが、白えびというだけあって透き通ったような綺麗な白色をしています。生だと足が早く、むき身(冷凍)、釜揚げ、煮干等に加工されることが多いのだそう。生の白えびは、産地、つまり富山湾の近くでなければなかなか口にできない食材です。
白えびは、あっさりと食べやすく、甘味も優しくてえび独特のクセもありません。お刺身用の白えびはそのまま食べるのもおいしいのですが、火を通すと柔らか。お出汁の旨味も感じられます。殻付きの白えびは殻も薄く柔らかいので、そのまま揚げ物に。カリカリの食感も楽しく栄養もいただけます。
今回は、殻付きとお刺身用を使ったレシピをご紹介します。
お刺身用はとても綺麗な白身。繊細なたたずまいで、冷蔵庫で解凍したらすぐに食べることができ、とっても便利。殻付きは迫力があります。良い意味で海老らしい華やかで豪快な見た目です。
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〈メニュー1〉白えびのオリーブオイルフリット
殻ごと食べたい白えび、唐揚げが定番レシピでもあります。繊細な旨味を生かしつつ、殻付きのパリッとした食感も出したいので揚げ物はぜひとも紹介したいと思いました。
今回はオリーブオイルでフリット風に。レモンを絞れば、止まらない美味しさです。
【材料】2人分
- 白えび(殻付き)・・・100g
- オリーブオイル・・・大さじ3
- 小麦粉・・・大さじ1
- 片栗粉・・・大さじ1
- にんにく(皮をむきつぶしておく)・・・2かけ
- 塩・・・適量
- レモン・・・1/2個
【作り方】
1. 白えび(100g)を水で洗い、ヒゲをハサミで切り、キッチンペーパーで水気を拭きます
2. 白えびが真っ白になるくらい小麦粉(大さじ1)をまんべんなくまぶし、その後に片栗粉(大さじ1)をまぶします(粉は分量より足しても良い)
3. 小さめのフライパンにオリーブオイル(大さじ3)をひき、余分な粉を落とした白えびとにんにくを入れます。弱火から中火の間で両面揚げ焼きしましょう。
カリカリになるまでは触らず、足の部分がきつね色になったら、裏返します。途中でにんにくが焦げてしまいそうなら引き上げておきます
4. バットで油切りをして、皿に盛り付けたら、強めに塩をふり、レモン(1/2個)を添えます
カリカリのえびは、みんなが大好きなお味。それににんにくとオリーブオイルの風味でさらに手が止まりません。
家族全員で食べたらあっという間になくなってしまい、その次からは倍量で作りました。先に少し取っておいて、次の日、私の1人ランチで天ぷら茶漬けのように、このフリットをお茶漬けに入れたら、もうたまらない美味しさでした!
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〈メニュー2〉白えびの手巻き
お刺身で食べる白えびはやさしい甘みがやっぱり特徴的です。
白醤油で、えびの旨味を引き立て優しい味に。お米の甘味とよく合います。食べ飽きないようにアクセントをつけたくて、万能ねぎを使いました。
白醤油を使うのは、白えびのきれいな色を邪魔せず、淡い味わいが白えびの甘味を引き立ててくれるから。なければ、薄口醤油でも良いですし、少し見た目は変わりますが普通のお醤油でも構いません。
【材料】2人分
- 白えび(刺身用)・・・50g
- 万能ねぎ みじん切り・・・大さじ1
- 白醤油(薄口醤油でも可)・・・小さじ1
- 海苔・・・全型1/2枚
- ご飯・・・適量
- わさび・・・適量
【作り方】
1. 白えび(50g)とねぎのみじん切り(大さじ1)、白醤油(小さじ1)をよく和えます
2. わさびを添えて、そのまま食べても。
海苔とご飯を用意して、手巻きにするとより一層おいしい。
ご飯は酢飯でもおいしいのですが、ぜひそのままの白米でお試しを! 白えびの甘みがご飯によく合います。
大人っぽい一品ですが、我が家では子供たちにも大好評でした。
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〈メニュー3〉なすと白えびのオイスターソース炒め
なすとえびのベストな相性に生姜をきかせて。えびの出汁をソースのようにまとわせた贅沢な炒め物です。炒めた白えびは柔らかく、ふくよかで上品な出汁を味わえます。
【材料】2~3人分
- 白えび(お刺身用)・・・50g
- なす(洗って大きめの乱切り)・・・2本
- 白ねぎ(みじん切り)・・・5cm
- 生姜(薄切り1枚程度をみじん切り)・・・3g
- 紹興酒(日本酒でも可)・・・大さじ1/2
- オイスターソース・・・大さじ1弱
- サラダ油・・・大さじ1
【作り方】
(下準備)なす(2本)はへたを落とし、乱切りにして、水を張ったボウルに浸けておきます
1. フライパンに、サラダ油(大さじ1)をひき、みじん切りにした白ねぎ(5cm)と生姜(薄切り1枚)をのせ弱火にかけます
2. ねぎに火が通りしゅわしゅわしてきたらフライパンの端に寄せ、水気を拭いたなすを皮目を下にして入れ、中火に火を強めます
3. なすの皮が濃い紫色になったら裏返します。焼き色がついたら、紹興酒(大さじ1/2)を入れ沸騰させ、オイスターソース(大さじ1弱)を入れ絡ませます
4. 最後に白えび(50g)を入れ、さっと和えてすぐに火を止めましょう
5. 仕上げにたっぷり山椒をふるのもおすすめです
お刺身用のえびを炒めるとほろほろとした食感になり、香りもグッと強く。具材と調味料どちらの役割も担ってくれます。茄子のジューシーな食感にとろとろのたれが絡み、ご飯が進みます。
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🦐
最後に、この連載内容とも関連して、少し自己紹介をさせてください。
私の夫の実家は千葉の農家です。
結婚して、田植えや農作業を手伝いに行くようになり、料理をするときの「素材」について深く考えるようになりました。お野菜をはじめ食材の特色を生かすため、長所を引き出す調理法を日々考えています。
素材そのものに加え、地域の食材にも興味があります。そのきっかけになったのは、宮崎県都農町のまちづくりの一環として行っているオンライン料理教室。地元の食材の魅力や農家さんの思いを発信するための取り組みです。
実は、都農町自体、私にとって全く無縁の場所。お話をいただいた時には、まず地図で場所を確認するところから始まりました。
オンライン料理教室をするにあたって、都農町からお野菜を送っていただくのですが、いつも驚きがたくさんあります。初めて見る農作物や加工品もありますし、おなじみのお野菜もぴかぴかで、お料理すると味の違いにとまどうほど。
水分をたっぷりたくわえているナス、想像を超える大きな粒の生の落花生……口に入れたときの味わいにいつも感動しています。
今ではすっかり都農町の生産者の皆さんや、土地に対して、憧れのような気持ちを抱いているほど。都農町にはまだ一度も訪れたことがないにもかかわらず、すっかりファンになっています。
今回、白えびでも、同じように富山県へ思いを馳せることになりました。悲しいかな、富山には一度も訪れたことがありません。ですが、今回白えびをお取り寄せをして、ああ富山県にはまだまだ美味しい日本海の魚介類がたくさんあるのだろうな、いつか行ってみたいと強く思いました。
日本にはたくさんの豊かな食材がありますね。その地域の食材を、いつもの食卓で口にすることによって、その場所に思いを馳せ、ありがたく温かい気持ちになれます。
おいしい白えびを手に入れて、ぜひ紹介したレシピを作ってみていただけるとうれしいです。
【ローカル食材の沼人目線レシピ】
日本全国47都道府県のおいしいものを紹介する「22世紀食堂」とのコラボレーションでお届けするソレドコの連載です。
料理家の今井真実さんによるレシピを紹介していきます!次回もお楽しみに!
- 富山県「白えび」(この記事です)
- 佐賀県「有明のり」(Coming soon)
- 埼玉県「深谷ねぎ」(Coming soon)
【22世紀食堂とは】
豊かな自然の中で育った地域のおいしい食材を、47都道府県ごとにピックアップして紹介しています。
おいしい海鮮を取り寄せてみよう!
著者:今井真実
「これだけで、こんなに美味しい」という喜びを感じられ、作った人が楽しく嬉しくなる料理を提案。雑誌、web媒体、広告などでのレシピ作成。noteで発表したカルボナーラのレシピも大きな話題に。キャンプで燻製をしたり塊肉を焼くのが一番のストレス解消法。三度の飯より肉が好き。
Twitter:@imaimamigohan note:今井真実 /料理家
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