いつもお世話になっております。赤祖父と申します。
過去何度か、主に息子(執筆時点で4歳)といろいろやってみる記事を書かせていただきました。
https://soredoko.jp/entry/2017/02/28/110000soredoko.jp
今回は、それどこ編集部より「ちょっと工作のプロに教わってみないか?」というお話をいただいたので、こちらもやってみた記事になります。よろしくお願いいたします。
紙の工作を教えてくれるのは……なんとアノ人!!
息子が生まれたときはもうスマホが当たり前のように出回っている時代。まさにスマホネイティブ世代と言っていいと思う。乳幼児でも当たり前にスマホを操作できてしまう、というのは今や驚く話でもなく、うちの場合も例外ではない。
これが息子の普段の様子。(もちろん時間は決めているが)放っておくとこんなダラけた様子で無限にYouTubeを見続けるので注意が必要だ。ただ、親として一緒に遊んであげられる時間が少ない、そもそも気の利いた遊びを親が知らない、という面もある。なので今回お話をいただいた「工作のプロ」に教えを請えば親子で一緒に遊ぶネタができそうなので期待大である。
というわけで、今回はただのサラリーマンの私が、こんな方とお会いできることになった。
あっ!!
この人……みたことある!!
オラ、ワクワクしてきたぞ〜〜!!
そう、今回お世話になるのは、工作界のレジェンド・久保田雅人さん!!
特に10代〜30代前半の方にとっては、NHK教育テレビジョン(Eテレ)『つくってあそぼ』のワクワクさん役として、このご尊顔が強烈に記憶に刻まれているのではないだろうか。
□くぼたまさと・どっとこむ□
現在はタレント活動や工作教室、講演などで全国各地で活躍中の久保田さん。まさか私たちに直々に工作をご指導いただけるとは! ……と緊張しているこちらに対して、久保田さんは軽妙なトークで場の雰囲気を盛り上げてくださり、すぐに息子とも打ち解けていった。さすがである。
さて、今回は久保田さんに「画用紙を使った工作」と「牛乳パックを使った工作」の2種類を中心にいろいろと教えていただくことに。 まずは画用紙の工作だ。
画用紙で遊ぶ
基本的に、工作に使う物は素材以外だとペン、はさみ、セロハンテープのみ。至ってシンプルだ。
まずは画用紙を用いて久保田さんオススメのオモチャを作っていく。
紙を切ったりして、できる範囲で息子本人にやらせる。やはり見ているだけでなく、たとえ一手間だけでも自分でやると全然取り組む気持ちが変わってくる。
短冊形にカットした画用紙にハサミで切り込みを入れ、折り目をつけるだけで……
このように持ち手部分の紙をスライドさせパカパカと稼働する紙ができる。これが基本の仕組みで、応用すると動きのある工作がいろいろ作れる。
これは、中心に舌を模した装飾をつけて、ヘビのように口を開く工作。
三角錐(すい)のようにしてスライドさせると、パカッとむけるバナナもできる!
装飾すれば、かわいく咲く花の工作も作れる!
これは人が拍手するような動き。
こんな感じ
画用紙で作ったクレーンゲーム対決!
このような紙のスライドを利用した仕組みを応用し、先端部分に折り目をつけると、フックのようになり、クレーンゲームのクレーンのようなアームを作ることができる。
つかんで……
ポイ。単純だけど案外難しい。
アームと紙の玉、キャッチした玉を入れる枠を用意すれば、玉を拾うスピードでクレーンゲーム対決ができる。このセットを使って息子と久保田さんで勝負してみることに。
\ 対決スタート!! /
シンプルだけどこれはアツい。材料も簡単に用意できるし、子どもだけでなく、大人同士の集まりなんかでも盛り上がるかも。
牛乳パックで遊ぶ
続いて、工作で活躍する物といえば昔から牛乳パックだ。こちらも久保田さんのご指導に沿って作っていく。
牛乳パックの上1/3くらいの部分を利用する。注ぎ口とその向かいの2面を切り離す。
残り2面は短冊状に印をつけて、その印通りに切り込みを入れていく。
部品をつけるとカニの出来上がり! 簡単でかわいい。
お菓子の紙箱などで土俵を作ればトントン相撲ができる!!
牛乳パックの下部の方も、同様に切り込みを入れ、
装飾を加えていけば……
ジャーン! トントン相撲の力士が完成。息子はワニの力士を作成。自分で作ると思い入れが強くなる。
この力士を実際に使って勝負をしてみる。
牛乳パックで作ったトントン相撲対決!
トントン相撲 親子対決 第一試合
(音声注意)
しっかり小道具を用意した久保田さんが怪しげな行司に変装。
\はっけよ〜い のこった!!/
「きえええええええええええ」 バンバンバンバンバン
「おああああああああああああ」 バンバンバンバンバン
クレナイだ〜〜〜〜!!!!(嘘)
ど〜〜〜〜〜〜〜〜ん!!!!
と、YOSHIKIさん並みの叩きっぷりを見せた息子の勝ち〜〜〜!!!!(ガチです)
トントン相撲 親子対決 第二試合
(音声注意。0:12〜からの息子に注目)
二戦目も再び激しい乱打を繰り出すも、勝負は互角!!
膠着状態のところに息子の秘策が!!!
スッ……
「バンバンバンバン」
「ちょっ! マテヨ!!」
と、思わず私の十八番であるキムタクのモノマネが出てしまいましたが、ガッツリとイカサマをカマしてくる息子よ……まあ、勝ちにこだわる気持ちも大事だと思っておくことにする。
トントン相撲で遊ぶコツとしては「前に進むように少し足を折る」「腕の部品をズラすことで組みやすくなる」のが良いとのこと。簡単に遊び道具ができて、こんなに盛り上がるのだ。市販品のオモチャに頼り切りだった自分をちょっと反省する。
久保田さん推薦! 工作にオススメのアイテム
今回久保田さんに工作用具を用意していただいた中で、オススメのアイテムをいろいろと教えてもらった。中でも以下の2つをピックアップ。
三菱鉛筆の「ポンキーペンシル」と、「フィットカーブはさみ」だ。フィットカーブタイプのはさみは刃の形状が独特で軽い力でも切れていく。子ども用もあるらしいのでぜひ買っておきたい。
ポンキーペンシルは色鉛筆だが、セロハンテープの上からも描けたり、色を混ぜたりできるのが特徴。わが家では色お絵かき用にはクレヨンを買っていたが、断然こっちのほうが良い! これも知らなかったので早速買いたい。
後日談
早速持って帰った工作は家でも大活躍。
工作で遊ぶきょうだい pic.twitter.com/dTVowySOp5
— 赤祖父 (@akasofa_akasofu) 2018年2月12日
パカッと咲く花の工作を見せたところ、前回も登場した妹(0歳9ヶ月になりました)も大ウケ。
クレーンゲームも自宅で何度も何度もやった。
しかし、「市販されている数千円のオモチャ」vs「紙だけでできている手作りオモチャ」の構図で見ると、私の立場だと「高いオモチャは元を取るためにたくさん遊んでほしい……」というのが正直な気持ちだが、子どもからしてみれば楽しければ価格的な価値の差は関係ないのである。
なお、ワニは早速妹に破壊されました。
それでもまたすぐ作れるし、こういうものを親子で一緒に作る過程こそが大事なのではないだろうか。
久保田さん、「ワクワクする工作」をありがとうございました!
こういうものでも子どもはすごく楽しんで遊ぶと分かったことがとても大きいし、盛り上げ方なども勉強になった。
これからわが家でも工作オモチャの遊びに力を入れていきたい。
(おわり)
基本の作り方を動画でチェック
画用紙を使った工作
牛乳パックを使った工作
造形アイデア/ヒダオサム
撮影/関口佳代
著者:赤祖父(id:akasofa)
1980年群馬県生まれ東京在住。
三流情報サイト「ハイエナズクラブ」編集などをはじめ
私生活のほぼ全てをネットに捧げているサラリーマン。
好きな食べ物はコロッケそば。
ブログ:光景ワレズANNEX
Twitter:Twitter
取材協力:久保田雅人
1961年東京都生まれ。
1990年4月から2013年3月まで、NHK教育テレビジョンの幼稚園・保育所向け造形番組『つくってあそぼ』に、「わくわくさん」役として出演。現在はタレント活動や工作教室、講演などで全国各地で活躍中。
ブログ:□くぼたまさと・どっとこむ□