
こんにちは。ライターの斎藤充博です。最近気になっているのが「ノンアルコールビール」です。
というのも最近、ライターの仕事がメチャクチャ忙しいんです。いつもだったら一日の終わりにビールで晩酌しています。しかしここのところ、酒を飲んでるヒマがない。
そんな中、「ソレドコ」で倉持由香さんの記事を見ました。
ノンアルコールビール「ヴェリタスブロイ」が完全に“ビールの味”ですごい! 晩酌がますます捗った話
ほー。ノンアルコールビールね。これなら飲んだ後にも仕事に戻れるな。そして、倉持さんは「ヴェリタスブロイ・ピュア&フリー」がおすすめなのか……。
そう思ってついでに記事の「はてなブックマークコメント」を見るとさまざまな種類のノンアルコールビールが挙げられています。こんなに種類が増えているのか。さすがブコメは役に立つなあ!
ただ、その一方で本当においしいんだろうか……? という気持ちがあるのも事実です。
ここで挙げられているノンアルコールビール、どんな味なのか飲みくらべてみたい。そう思って今回ノンアルコールビール飲みくらべ座談会を開催することになりました。
先にちょっとだけ結論をお話すると、「完全にビールだろ」というものもあれば、「そんなにビールっぽくないけど普通に飲みたい」というものも。ノンアルコールビールに対する見方が変わった次第です。
参加者は以下の通り。
ノンアルコールビール座談会 参加者
🍺 斎藤充博
普段は酒を飲んでいるヒマがないが、気晴らしに酒の雰囲気だけ味わいたい。好きなビールは「僕ビール君ビール」。
🍺 倉持由香
酒は好きだったが、妊娠を機にノンアルコールビールに。きっかけは「ビールの代替」と思っていたが、意外とハマり「ずっとこれでいいや」と思うようになってきた。好きなビールは「ザ・プレミアム・モルツ〈香る〉エール」。
🍺 赤祖父
ここ数年で酒の味を覚えてしまい晩酌を始めたものの、人間ドックの結果が思わしくなくてノンアルコールビールや低アルコール飲料に切り替えだした。ジュースやお茶ではないもので雰囲気を味わいたい。好きなビールは「キリンクラシックラガービール」。
🍺 店長
ビールがかなり好きだが、仕事に気を遣い平日はノンアルビールを飲んでいる。好きなビールは「サッポロ生ビール黒ラベル」。ちなみに「店長」はたんなるペンネームで、お店を経営しているわけではない。
今回飲み比べる商品は、以下の8種類です。
飲み比べるノンアルコールビールたち

(上段左から)
- ドライゼロ(アサヒビール)
- プレミアムアルコールフリー(サッポロビール)
- ヴェリタスブロイ・ピュア&フリー(パナバック)
(下段左から)
- 炭酸水クオス ビアフレーバー(OTOGINO)
- 龍馬1865 ノンアルコール(日本ビール)
- うまみ搾り(サッポロビール)
- 零ICHI(キリンビール)
- グリーンズフリー(キリンビール)
※この記事のはてなブックマークコメントの中から、アルコール分「0.0%未満」のものを抽出しました

それでは始め!
【1】ヴェリタスブロイ・ピュア&フリー
- ヴェリタスブロイ・ピュア&フリー(パナバック)
- 原材料名:モルト、ビール酵母、ホップ、天然水
- カロリー:100mlあたり12kcal
- 4人のコメント抜粋:ビールの味にかなり近い、ビールの「重さ」がある

まずはこの企画のきっかけになった倉持さんおすすめのヴェリタスブロイ・ピュア&フリーからいってみましょうか。

記事でおすすめしたものを、もう一度みんなで飲むの緊張しますね……! みんなにおいしいって言ってもらいたいですが……。

……これは完全にビールだ。

おいしいですね。

ビールの「重さ」を感じます。

「重さ」という表現、わかりますね。

みんな喜んでくれてるみたいでよかった!
ドイツのノンアルコールビールで、まず普通にビールを作ってからアルコールを抜くという製法で作られているらしいです*1。
おいしいので、こればっかり飲んでます。

ヴェリタスブロイを飲み始めたのはお子さんを授かったのがきっかけですか?

そうですね。正直、妊娠するまでノンアルコールビールには興味なかったんです。
妊娠して「お酒飲めないのつらいな」って思っていたら、Twitterでいろんな人からこれをおすすめしてもらって。
普通においしいのでこれで満足しちゃって、出産した後も相変わらずヴェリタスブロイを飲んでいます。

食事に合わせるとしたらなんだろう?

私はおうち焼肉で、ヴェリタスブロイを飲むのが好きです。夫婦で飲んでますね。やっぱりこれだけビールっぽいとこってりした食べ物に合いますよね。


飲み続けたら、なんかちょっと酔ったような気持ちになってきた。……どういうことだ?

錯覚じゃないですかね。これだけビールっぽいものを飲むと、アルコールがなくても気持ちよくなっちゃうという。
【2】プレミアムアルコールフリー

- プレミアムアルコールフリー(サッポロビール)
- 原材料名:麦芽、ホップ、酵母、酸味料、香料
- カロリー:100mlあたり9kcal
- 4人のコメント抜粋:軽い口あたりで飲みやすい、ラーメンに合いそう

これは居酒屋でよく見た気がします。

言われてみると居酒屋で飲んだことがあるような気もしますね。

飲み味がかなり軽いですね。ヴェリタスブロイは「重さ」がビールっぽかったけど、これはこれでビールっぽいな……。

昼にインスタントラーメンを食べながらこれを飲みたいな……。合いそうです。


軽い口当たりだから、ラーメンと合わせたくなる気持ちわかります。

ノンアルコールなら昼からでも飲めちゃうわけですね。
【3】龍馬1865

- 龍馬1865(日本ビール)
- 原材料名:麦芽、ロースト麦芽、ホップ/炭酸
- カロリー:100mlあたり11kcal
- 4人のコメント抜粋:クラフトビールを思わせる本格的な味わい、おしゃれな雰囲気の料理に合いそう

これ人気ですよね。Twitterでこっちもおすすめしてもらいました。

ちょっといいスーパーで見かけたことあります。気にはなっていた。
これは……! 「ビールっぽい」を超えて、「ちょっと高めのビールっぽい」ところまで再現してませんか?

外国のビールみたいな味わいですね。アヒージョとかおしゃれな料理と合わせたくなります。

確かに、ちょっとクラフトビールみたいな雰囲気ありますね。グラス700円くらいしそう。


口当たりがまろやかでおいしいです。ところで……


「まさにビールを飲むが如(ごと)し」って龍馬のセリフっぽく書いてありますが、龍馬はこんなことを言っていないと思うんですが。

あの時代にノンアルコールビールないですもんね。いや、あったのかな?

龍馬って、なにかと言わされがちだと思います。

わかる。ディスカウントストアの中で龍馬の写真に「お買い得ぜよ」って吹き出しつけているの見たことある。

龍馬の説得力ってなんでしょうね……?

ディスカウントストアの吹き出しはさておき、「龍馬1865」という商品名は坂本龍馬が初めてビールを飲んだ1865年にちなんでつけられているそうです
【4】炭酸水クオス ビアフレーバー

- 炭酸水クオス ビアフレーバー(OTOGINO)
- 原材料名:純水、二酸化炭素、香料(ビール)、着色料、カラメルI
- カロリー:100mlあたり0kcal
- 4人のコメント抜粋:ビールの風味はあるがかなり薄い、独自路線がカッコいい

ペットボトルに入っているんですね。

これは今回一番の変わりダネだと思います。「ノンアルコールビール」ではなくて、「ビアフレーバーの強炭酸水」という売り方です。

ビアフレーバー……?

コンビニに「レモン風味の無糖の炭酸水」ってあるじゃないですか。それと同じようにビールの香りだけ付いている。他のノンアルコールビールジャンルとは違って、あくまで炭酸水がメインというイメージです。

飲んでみましたが、これは……?

ほんのりビールの味がする……?

ビール感は薄いです。炭酸水ですもんね。

かなり遠くにビールの姿が見えるって感じですね。


繰り返しますが、「ノンアルコールビール」ではありませんから。「ビアフレーバーの炭酸水」です。ビールに近いかを評価するのは無粋だと思います。
その上で、これめっちゃおもしろいですね、本当にジャンルが違う。

どういうときに使えばいいんだろう? ジンジャーエールとかトマトジュースとかで割ってみるとか?

ビールに興味を持った成人が、ここから慣れていくのはアリかも? ほんのりビールの味がするので。

ペットボトルがお茶っぽいからオフィスでも飲めるかな……。

他の商品がそれぞれに「本物のビール」に近づけようとしている中、それを目指そうとしない態度はカッコいいと思いました。オルタナティブな存在というか……。

確かに完全な独自路線はカッコいい。

ちなみに、楽天市場のレビューを見るとかなりの人気商品のようです。あ、ビアフレーバーだけじゃなくて、ハイボールフレーバーもありますね。

ハイボールフレーバーの炭酸水というのも興味引かれますね。

それも飲んでみたいですね。
【5】グリーンズフリー

- グリーンズフリー(キリンビール)
- 原材料名:麦芽(外国製造)、大麦、米発酵エキス、ホップ/炭酸
- カロリー:100mlあたり9kcal
- 4人のコメント抜粋:草のような香りがある、食事の邪魔をしなさそう

僕これ好きですね。「グリーンズ」という名前の通り、草のような香りがする。

ホントだ。草の香り! この香りをどう思うか、ですね。

香料を添加しているわけじゃないんですね。緑茶とビールの中間みたいな感じがします。ホップの香りなんでしょうか。

ビールを飲んでいるのとはまた違う感じがします。さっきの「クオス ビアフレーバー」ほどじゃないけど、これもかなり不思議ですね。

これビールの替わりって言っていいのかな? なんか別物のような気もして。

僕としては、セゾンビールっぽいような雰囲気がすると思ったんですが……。あんまり賛成してもらえるかどうかわからないので強くは主張しません。
香りは確かに強くて独特なんですが、食事の邪魔になるようなものじゃないので、晩酌にちょうど良さそうですね。
※セゾンビール:柑橘系の香りが特徴的なベルギービールの一種

【6】零ICHI

- 零ICHI(キリンビール)
- 原材料名:麦芽(外国製造)、水あめ、食物繊維、米発酵エキス、ホップ/炭酸、香料、酸味料、調味料(アミノ酸)、乳化剤
- カロリー:100mlあたり9kcal
- 4人のコメント抜粋:スタンダードでクセがない、キリンラガービールっぽい

おおー。これはおいしいですね。

これは、なんというか「普通のビール」に近い味がしますね。ビールの代替品という意味で、ノンアルコールビールとしての完成度が高い。


私が普段よく買っているのがこれですね。味がすごくスタンダードでクセがないし、単純に手に入りやすいので。

最初のざらっとした苦みが、キリンラガービールっぽい雰囲気だと思いました。

ああ、キリンラガービールっぽいのわかります。

パッケージを見ると「一番搾り製法」って書いてありますね。さすがキリン……。

ちょっといい居酒屋や寿司屋においてあるのを見たことがあります。

すると、和食に合うんでしょうかね。

今回飲んだ中で他にビールに近い物だと「ヴェリタスブロイ・ピュア&フリー」や「龍馬1865」がありました。その2つよりは和食にあうような感じがしますね。
あと、完成度が高いし、缶のデザインもちょっと高級感あるから、雰囲気のいい店で出すのもわかる気がしますね。
【7】ドライゼロ

- ドライゼロ(アサヒビール)
- 原材料名:食物繊維(米国製造又は仏国製造又は国内製造)、大豆ペプチド、ホップ/炭酸、香料、酸味料、カラメル色素、酸化防止剤(ビタミンC)、甘味料(アセスルファムK)
- カロリー:100mlあたり0kcal
- 4人のコメント抜粋:口当たりはビールに近い、後味に甘みを感じる

「アサヒスーパードライ」みたいなパッケージですね。
ただ飲んでみるとそこまで「ドライ」な印象を受けません。僕はドライビールがあまり好きじゃないからこれはこれでいいですが。

「売上No.1」って書いてありますね。日本で一番売れているノンアルコールビールはこれなのか。

おいしいですね。後味がけっこうフルーティですよ。


ゼロカロリーなので、これも私はよく買います。言われてみると後味に特徴がありますね。

前半と後半でかなり印象が違いますね。前半は完全にビール。後半に感じる甘みはビールっぽくないかなと思ってしまいました。

キリッとした味わいが好きな人は、勢いよく飲んじゃえば後味も気にならないかも。
【8】うまみ搾り

- うまみ搾り(サッポロビール)
- 原材料名:果糖ぶどう糖液糖(国内製造)、水溶性食物繊維、フィッシュペプチド(アンセリン含有)、大豆ペプチド、大麦エキス/炭酸、香料、酸味料、苦味料、カラメル色素、安定剤(大豆多糖類)、酸化防止剤(ビタミンC)
- カロリー:100mlあたり7kcal
- 4人のコメント抜粋:苦味はないがコクはある

「尿酸値を下げる」って大きく書いてありますね。私は尿酸値も気になっているのでこれはいい。魅力的。

これは、説明書きがすごく長いですね。

「尿酸値を下げる」など、健康にいいことをうたっているからその説明が必要なのかな。

初めて飲みます。

おお、これはかなり甘いですね。

苦みもほぼないです。

ビールの苦みが好きじゃない人にいいかも。苦みはないけどコクはあると思います。

「ビールよりも飲み味の軽い発泡酒が好き」って人いるじゃないですか。そういう人にいいかもしれません。


正直そんなにビールっぽくない気がするけど、あえてこっちを選ぶ人もいるかも。

ちょっとオシャレな食事にも合いそうです。白身魚のソテーとか。

アクアパッツァやチーズもよさそうですね。
まとめ

飲み比べはこれで終了です。お腹がチャポチャポしてきた。

ノンアルコールでもこれだけ飲みくらべると楽しい気分になりますね。

ポテンシャルを感じるジャンルですね。

みなさん、飲んでみて「一番」はどれですか。僕はやっぱりグリーンズフリーかな……。この味のアルコール入りバージョンも出してほしいくらい。

飲みやすさだったら零ICHI、おしゃれな食事と合わせたいなら龍馬1865かなって思いました。でも一番はやっぱりヴェリタスブロイですね。

私はプレミアムアルコールフリーを居酒屋で飲んだ記憶が強くて、これを飲むと居酒屋が恋しくなりますね。ただ、純粋に味で考えると龍馬1865ですね。これはよくできている。

龍馬1865か、ヴェリタスブロイかなあ。ビール党はこれ絶対好きだと思います。
あと、飲みくらべの合間にクオス ビアフレーバーを飲んでいるんですが、だんだんこれがアリになってきています。ペットボトル1本飲み終わるころには好きになってるかもしれない。

わかります! 最初はわからなかったけど、なぜかクセになる! 買うかもしれません。

人気すぎて、品薄のようですよ。今回も、ちょうどメーカーさんの在庫がなくなってしまったタイミングと重なって、この座談会に間に合うかヒヤヒヤしました。

そうなんだ……。

今日たくさん飲んだような気になっていますが、これでもまだノンアルコールビールのほんの一部ですもんね。

これだけいろいろあると、料理や状況にあわせて選ぶ楽しみがありますね。

お酒のサブスク(定期購入)ってありますよね。いろんなお酒がランダムで送られてくるやつ。これだけいろいろあるなら、ノンアルコールビールでもそういうサービスがあってもいい。

ウィスキーで、20mlくらいの小瓶を送ってくれるサービスがあるんですよ。あれみたいに一番小さい135mlのノンアルコールビールをいろいろ送ってほしいです。飲みくらべるために。

135ml、カイジが飲んでたビールのサイズだ(笑)。

地下で強制労働させられた後に「キンキンに冷えてやがるっ…………!」って言うやつですね(笑)。
(注)『賭博破戒録カイジ1巻』にそういうシーンが出てくるのですが、今回の記事とはまったく関係ない余談です

今回8本飲んでいろいろ話しあったのですが、(カイジの話で無駄に盛り上がってしまったこともあり)結局「どれがいいか」という結論は出ませんでした。ただ、みなが一様に言っていたのは「ノンアルコールビールを飲むのもけっこう楽しい」ということ! 楽しい雰囲気作りって必ずしもアルコールが必要なわけじゃないんですね。
僕は今回の飲みくらべで2つ驚いたことがあります。
まず、完全にビールの味を再現した商品があること。飲み終わるまでビールの味しかしないのに、飲み終えた後にぜんぜん酔っていないのは、キツネかタヌキにでも化かされたような気持ちです。
もう一つは、そんなにビールっぽくないけど、これはこれで飲みたくなる商品があること。ノンアルコールビールはもう単なる「ビールの代替品」とは呼べません。新たなる可能性を感じます。
この日以来、ノンアルコールビールを買い込んでいるので晩酌の代わりや仕事の合間に飲むようになりました。だいぶストレスの解消にはなっています。
あとは、「仕事がバリバリはかどる」ようになる機能性ノンアルコールビールなんて出てきたら最高なんですが、そういうのって、まだ出てきませんかね? 今後もノンアルコールビールに期待です。
ノンアルコール飲料をもうちょっと深堀りしたい人へ
ソレドコでTwitterやってます!
今回紹介した商品
「ヴェリタスブロイ」を詳しく見る
「プレミアムアルコールフリー」を詳しく見る
「龍馬1865」を詳しく見る
「クオス ビアフレーバー」を詳しく見る
「グリーンズフリー」を詳しく見る
「零ICHI」を詳しく見る
「ドライゼロ」を詳しく見る
「うまみ搾り」を詳しく見る
*1:「老舗ブルーワリーが作るプレミアム・ピルスナービールから、最先端の脱アルコール技術でアルコールだけを抜き、ノン・アルコールながらドイツビールそのままのコクと風味を創り上げました。」 出典:PANAVAC / ヴェリタスブロイ













