みなさん、カレーは好きですか?
ソレドコ編集部にはカレーを食べるのも作るのも大好き!なスタッフが多く、これまでもさまざまなカレーの記事をお届けしてきました。
特におうち時間が増えた近年、スパイスカレーなどの手作りに挑戦する方も増えている印象ですが……あの……カレーを家で作ったときって……洗い物がめちゃくちゃ面倒くさい
ですよね????
油分で鍋やお皿がギットギトになるし、スパイスの香りがなかなかとれないし……。頑張って洗おうとしたら今度はスポンジがねっちょねちょに……。
そこで、普段からよくカレーを作っている”カレー沼”の住人に「カレーを作ったあとの洗い物ってどうしていますか?」と聞いてみたところ、
- 今すぐマネできる洗い方
- 洗い物が劇的にラクになったアイテム
など、面倒くささを解決してくれそうな沼人の知恵を教えてくれました!
洗い物のハードルが下がれば、カレー作りはもっと楽しくなるはず。ぜひカレー沼住人の知見を参考にしてみてください。
●ご協力いただいたカレー沼の住人
一条もんこ
スパイス料理研究家。カレーとスパイス料理の教室『Spice Life』運営。レッスンは月40回以上開催。宅配専門カレー店の運営、大手企業の公式レシピ開発、講演会、書籍出版など多岐にわたり活動し、ジャンルを問わず365日カレーを調理。
Twitter/ 「スパイス収納術」の寄稿記事
イナダシュンスケ
南インドカレー専門店「エリックサウス」など、さまざまなジャンルの飲食店を経営する傍ら、食にまつわる情報を発信。インドカレーを基本としつつ、息抜きに欧風カレーを作ることも。
Twitter/ 過去のスパイスや食にまつわる寄稿記事
印度カリー子
スパイス初心者向けの専門店を運営しつつ、書籍の出版やテレビ出演なども精力的にこなす。毎日南インドカレーやベジカレーなどを作っている。
Twitter/ 「スパイス収納術」の寄稿記事
キンマサタカ
編集者・ライター。カレー名店の食べ歩きのほか、スパイスを大量に保有し、週2回は自宅でカレーを作る。好物はキーマカレー。
Twitter/ 「愛用するカレールー」をおすすめする寄稿記事
スパイシー丸山
カレー研究家。レシピや食べ歩き、商品情報など、さまざまなカレーに関するトピックを発信しており、メディア露出も多数。週4回のペースでカレーを調理しており、南インドカレーのほか、市販のルーを使ったカレーも作る。
Twitter/ 「南インド料理」の解説記事
辻村哲也(ツジメシ)
プロダクトデザイナー、ときどき料理人。日常食からおもてなし料理までレシピを発信、スパイス料理店の間借り営業も。月1〜2回は各国スパイス料理や創作カレーを作っている。
Twitter/ 「ミックススパイス」に関する寄稿記事
※50音順、敬称略
鍋に保存容器……カレー沼住人が汚れ&匂いに苦戦するアイテムと対策
まずは、カレーの調理後や食後に洗うものの中で、特に油汚れやスパイスの香りなどが気になるアイテムを聞いてみました。
みなさん、私たちと同じように汚れ&匂いに苦戦されているようでしたが、そこは“沼住人”。これまでの経験から、さまざまな対策を講じているようでした。
● 炊飯器 👉 匂いがついても気にならない“代用アイテム”を活用
● 保存容器 👉 キッチンペーパー&柔らかいスポンジでしっかり汚れを落とす
● 木べら 👉 正直、対策が難しい……!からこそ「しっかり洗う」を徹底
鍋が油でギトギト、匂いもとれない……
💡 安い専用鍋を頻繁に買い換える
スパイスカレーは、頻繁に作ると鍋に香りが染み込んでしまうので別の料理に使いづらい……。なので、私はカレー専用の鍋を用意しています。
愛用しているのは、ドン・キホーテの両手鍋。テフロン加工なので、汚れを落としやすく手入れがラクですし、焦げ付きづらいので火加減を気にせずあめ色玉ねぎ作りに励めます。
何より、1,500円ほどと安価なのがいい。カレー作りはどうしても油汚れや匂いを避けて通れないので、古い鍋と新しい鍋2つを交互に使って、半年に1回のペースで気軽に買い替えています。
スパイシー丸山
炊飯器調理は便利だけど、匂いが取れない……
💡 ほかの便利&安価なアイテムで代用!
もともと、カレーやビリヤニ作りに炊飯器を利用していたのですが、どうしても通気口に匂いが染み付きやすく厄介だったので、「別のアイテムで代用する」という結論に至りました。今は耐熱ボウル、シリコンスチーマー、ジップロックコンテナーで電子レンジ調理に勤しんでいます。
特に愛用しているのは、シリコンスチーマーの専門メーカー・メトレフランセの「グラン」シリーズ。1つ2,000〜3,000円ほどですし、使ってすぐ洗う、を徹底すればそこまで匂いは気になりません。
もっと安価なジップロックコンテナーはスパイス料理専門と割り切って使っています。
イナダシュンスケ
保存容器、洗いづらい……
💡 凹凸も隅々まで洗える柔らかいスポンジが吉
洗うのが面倒なのは、カレーを小分け冷凍するための保存容器。プラスチック製なのでどうしても匂いや油汚れが落ちづらいですし、特に凹凸部分は洗いにくく……。
対策としては「キッチンペーパーでできるだけ汚れを拭き取ってから、極力柔らかいスポンジで洗うこと」を心掛けています。硬いスポンジだと洗い残しが発生しやすい凹凸部分も、細かく洗えます。ただ私も、まだ「ベストスポンジ」にはたどり着けていません。
辻村哲也(ツジメシ)
木べらってなんでこんなに匂いが残るの……
💡 まずは「しっかり洗う」を徹底
ゴムベラは高温だと溶けてしまうものもあるため、調理中は木べらを愛用しているのですが、ゴムに比べるとやはりスパイスの香りが染みつきやすくて……。なるべく油分や匂いが落ちるよう、お湯で何度も洗っています。
正直、木べらの匂いを取るのはかなり難しいのですが、それでも使うほどに手になじみ、熱にも強い木べらの方が個人的には好み。料理教室では一度に使う数も多いので、100円ショップで買った7〜8本の木べらをもう10年以上使い回しています(笑)
一条もんこ
匂いはもちろん、色も着きやすい木べら。新品をカレーに突っ込む時は覚悟がいるし、その後、煮物に使うときには少し躊躇します。
洗うときはいつも、水に浸けて汚れをふやかしてから洗っています。気が向いたら金たわしでこすることも。以前、漂白剤に浸けたら匂いが消えましたが、毎度やるのは非効率なので、匂いと着色はある程度諦めています。
耐熱のゴムベラを使ったこともあるんですが、一度柄を溶かしてしまったことがトラウマになっていて……。使い分けは面倒だし、多少焦げても気にならないし、やっぱり木べら派です。
キンマサタカ
🍵 おまけ:「調理方法」を見直してもいいかも?
実は……ほとんど油を使わないカレーを作ることが多く、そこまで汚れに悩んだことがないんです。後はステンレスのお皿だと、匂いが付きづらく、油汚れも取れやすいですよ。
たま〜に油分多めのカレーを作ると、やっぱりお皿や鍋、ふたの裏のベタつきが気になりますね。
印度カリー子
沼住人のみなさんもやはり、カレーの匂いや油汚れには苦労している様子。こまめに洗う、お湯や水で汚れをふやかしてから洗うなど、洗い物の基本を守りつつ、いっそ割り切って安価なアイテムを専用調理器具にする、というのも一つの手ですね。
また、そもそも油をあまり使わない、というのも目からウロコでした! 早速レシピを検索してみよう……。
洗い物がグンとラクになる「ちょっとしたライフハック」を教えて!
続いて、普段、みなさんがカレーを作ったあとに実践している「洗い物の流れやコツ」を具体的に聞いてみました。
● 💡 頑固な汚れにはセスキ炭酸ソーダがおすすめ
● 💡 「洗う前に紙で拭き取る」だけでびっくりするほどラクに
● 💡 どんなときも「まずは洗う」
💡 ゴム手袋を着けた手で大まかな汚れを落とす!
スポンジを極力汚さず、効率よく洗う方法を考えた結果、以下の洗い方にたどり着きました。
(1)カレーの調理が終わったら、鍋にお湯を張る
(2)食べ終えた頃にはある程度ふやけているので、ゴム手袋をはめた手で大まかな汚れを落とし、お湯と一緒に流す
(3)スポンジに洗剤を付けて泡立て、泡のみを鍋に入れる。その泡を使い、ゴム手袋をはめた手で鍋を洗う
(4)仕上げに普通の洗い物と同じようにスポンジで鍋を洗う
(3)の時点で、汚れの70%くらいは落ちている印象です。ゴム手袋は安価なものでOKですが、グレーや黄色のものを選べば着色してもあまり気になりません。
スパイシー丸山
💡 頑固な汚れはセスキ炭酸ソーダを活用
(1)着古したTシャツやいらない布で油を拭き取る
(2)焦げ付きやなかなか取れない汚れがあれば、「セスキ炭酸ソーダ(セスキ炭酸ナトリウム)」を溶かした水を噴霧し、30秒ほど置いてから布で拭き取る
(3)水洗いをする
が、いつもの洗い物のルーティンです!
印度カリー子
💡 「洗う前に拭き取る」だけでびっくりするほどラクに
鍋や皿は温かい状態で(冷めた鍋は少量の水を入れて軽く火にかけて)固形物や脂をゴムベラ(私は無印良品の「シリコンジャムスプーン」を愛用)やキッチンペーパーでほぼ拭き取ってから、洗剤とスポンジで洗っています。
油汚れを極力落とした状態であれば、スポンジで洗ってもストレスが少ないです。
辻村哲也(ツジメシ)
カレーを洗って、スポンジをダメにする、その繰り返しの日々。スポンジの汚れを減らしたい。そう思い水流でカレーの汚れを流し落とそうとすると、今度は排水溝が詰まり、シンクが汚れてしまう。
そんな時に思い出したのが、叔母が話していた「油のついた皿は、新聞紙で拭ってから洗うと節約になる」という生活の知恵。軽い気持ちでトライしたら、これまでの問題がぜんぶ解決されたのです。
新聞紙でぬぐってゴミ箱に捨てる。それを数回繰り返す。最後に洗剤で洗う。
節約もですが、驚くほど洗い物のストレスが減りました。
キンマサタカ
カレー鍋は、乾燥して汚れがこびりつく前にキッチンペーパーで大まかに汚れを取っておきます。その他の調理器具も含めて、使ったものは濡らしておいてとにかく早めに洗う、を徹底していますね。
スプーンなど細かいものは、深さのある鍋やお皿に水を溜めて浸けておき、一気に洗います。カレーの洗い物に限らず、私は「洗い物の下に次の洗い物を置く」を徹底しています。こうすることで、流れた洗浄液が次の洗い物に掛かり、汚れが落ちやすくなりますよ。
一条もんこ
💡 「まず、洗う」。話はそれからだ
とにかく「鍋や食器を手から離さない」こと。作ったカレーを鍋から食器に移したら、その鍋から手を離さずすぐに洗う。食べ終わった食器を洗い場に持っていったらそのまますぐ洗う。
洗い桶につけるという方法もありますが、時間をおく分どうしても匂いや油は落ちづらくなりますし、加えて本来は汚れていなかったはずのお皿の裏側・鍋の外側まで油や匂いが付着し、洗う手間が倍になる印象です。
あとはそもそも、カレーを鍋から移す時、最後は必ずゴムベラでこそげ落とすのもポイント。しなるゴムベラは鍋肌から効率良くカレーを取り除けます(そうしないともったいないですし)。
イナダシュンスケ
それぞれの「やり方・考え方の違い」はあれど、「すぐに洗うこと」「温かい状態で汚れを浮かすこと」「あらかじめ大きな汚れをとっておくこと」などが共通しているようです。
ちなみに、スパイシー丸山さんの方法を早速試したソレドコ編集スタッフが、「スポンジが……死なない……!」と感動していました。
もっともっと快適に。沼住人が課金するスポンジ
最後に、洗い物をより快適にするために購入しているアイテムについても聞いてみたところ、スポンジに課金している! という声がありました。
💡 point:抗菌性や防カビ性が高く長持ち&黄色なので着色が目立たない!
● スコッチ・ブライト スクラブドット清潔スポンジ
💡 point:表面の特殊加工が油汚れを絡め取ってくれ、汚れがスルッと落ちる!
私は普段から「亀の子スポンジ(イエロー)」を愛用しています。
それまで半月に一回スポンジを買い換えていましたが、亀の子スポンジは抗菌性や防カビ性が高く、年中カレーを作っていても3カ月ほど持ちます。また、もともと黄色なのでターメリックの着色が全く気にならないところもお気に入り。
印度カリー子
スポンジは3Mの「スコッチ・ブライト スクラブドット清潔スポンジ」を長年愛用しています。ドットの突起(特殊加工)が油汚れを絡め取ってくれ、汚れがストレスなくスルッと落ちます。泡立ちがよく、洗剤の量も少なくて済むのも魅力。
このスポンジに出会うまでは安くて固いスポンジをこまめに取り替えていましたが、汚れがたまりづらい加工が施されていて持ちがよく……。スポンジ自体の汚れにも悩まされなくなり、もう手放せないです(なんて愛を各所で長年語っていたらコラボすることになりましたが、PRではなく、本当にこのスポンジはすごいんです……!)。
とはいえ、スポンジは菌が溜まりやすく不衛生になりがちなので、3週間くらいで交換しています。
また、料理人になってからずっと業務用洗剤を使っていて、20年以上常に手が荒れていたのですが、洗剤を「Magica」に変えたら“普通の人”の手に戻りました……! 私の肌質に合っていたみたいです。もちろん洗浄力も問題なし。
一条もんこ
洗い方で工夫しつつ、「スポンジそのもの」に課金すればもっとラクになるかも……。早速買ってみます!
スポンジがすぐダメになる、と嘆く前に。
カレーと向き合っている沼人ならではの解決方法でしたが、どれもすぐ! 簡単に! 試せるものばかりだったかと思います。
カレーを作るたびに「スポンジに油がついてねちょねちょ……もう捨てるしか……」と悩んでいた方。記事で紹介した方法・アイテムの中から、自分に合いそうだと思った方法を取り入れてみてください。
みなさんのカレーライフがもっともっと楽しくなりますように 🍛
次の休みはカレーを作ろう。
ソレドコでTwitterやってます!
今回紹介した商品
「ドン・キホーテの両手鍋」を詳しく見る
「メトレフランセ グラン」を詳しく見る
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「セスキ炭酸ソーダ」を詳しく見る
「無印良品 シリコンジャムスプーン」を詳しく見る
「新聞紙」を詳しく見る
「スクラブドット清潔スポンジ」を詳しく見る
「Magica」を詳しく見る