日本酒を飲んでみたいけど、種類や銘柄がいろいろあって選び方が分からないという初心者も多いのではないでしょうか? そこで、今回は飲みやすいおすすめ商品とともに、用語解説など基本的な知識も紹介します。
- 日本酒のおいしい飲み方とは?
- 日本酒マニアおすすめのスパークリング日本酒「すず音」
- 間違いない甘口の日本酒は「天吹(あまぶき)純米吟醸 いちご酵母 生」
- 晩酌にぴったり!辛口の日本酒なら「久保田 百壽(ひゃくじゅ)特別本醸造」
- 日本酒にも旬がある! 秋に売り出される「ひやおろし」の魅力
- 日本酒の「しぼりたて」「あらばしり」「おりがらみ」の意味を解説
- 冷酒で飲んでおいしいお酒「風の森 ALPHA アルファ タイプ1」
- 初心者におすすめ! 日本酒を「ラベル買い」するなら「りんごぽむぽむ」
日本酒のおいしい飲み方とは?
日本酒は、精米歩合や、酒質を調整するため使用される醸造アルコールを添加しているかどうかなど、一口に「日本酒」といっても要件の違いで
- 吟醸酒
- 大吟醸酒
- 純米酒
- 純米吟醸酒
- 純米大吟醸酒
- 特別純米酒
- 本醸造酒
- 特別本醸造酒
の8種類に分類されます。これらはラベルに書いてあるので、買うときはチェックしてみましょう。
もう一つ押さえておきたい分類が温度。キリッと冷やしても、常温でも、温めてもおいしいのが日本酒の大きな特徴です。大きく分ければ「冷酒」「常温(ひやと言うことも)」「燗酒(かんざけ)」ですが、日本酒の種類によって、冷やしたほうがおいしかったり、熱燗に向いていたりと適した飲み方があるので、購入時に聞いてみましょう。
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日本酒マニアおすすめのスパークリング日本酒「すず音」
日本酒といっても、昔ながらのいわゆる「お父さんが晩酌で飲むお酒」というイメージのお酒だけでなく、最近はさまざまな形に進化しています
その中でも注目されているのが「スパークリング日本酒」。簡単にいうと「炭酸が含まれている日本酒」で、大きく「活性にごり系」「瓶内二次発酵系」「炭酸ガス注入系」に分けられます。
そんなスパークリング日本酒を飲んでみたいという人に、日本酒マニアの杉村啓さんは「すず音」をおすすめします。1998年に誕生した「すず音」(宮城/株式会社一ノ蔵)は、スパークリング日本酒の先駆けとなったお酒。1999年にテレビで取り上げられてから人気が広がり、ちょっとしたブームが起こりました。
上品な甘さと爽やかな甘酸っぱさは、食中酒として飲んでも料理の味を邪魔しません。もちろん、食前酒としてそのまま飲むのもおすすめです。
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間違いない甘口の日本酒は「天吹(あまぶき)純米吟醸 いちご酵母 生」
甘口の日本酒は料理と合わせるというより、単体や軽いおつまみでゆっくりと飲むのに適していて、すっきりと飲みやすいタイプも多いんです。
日本酒マニアの杉村啓さんによると、甘口の日本酒の入門として最適なのが、甘さはしっかりあるけど甘すぎないタイプだそう。
「天吹(あまぶき)純米吟醸 いちご酵母 生」(佐賀県/天吹酒造合資会社)は、イチゴの花から採取した「花酵母」を使って醸されたお酒です。花を思わせる甘い香りと、主張しすぎないコクと甘味、雑味の少ない綺麗な後味と、飲みやすい日本酒で、杉村さんおすすめの1本!
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晩酌にぴったり!辛口の日本酒なら「久保田 百壽(ひゃくじゅ)特別本醸造」
日本酒の「辛口」は「甘くない」お酒という意味。そのため、スッキリとしたキレの後味さっぱりなお酒も「辛口」ですし、どっしりと旨いお酒も「辛口」なのです。
そして、辛口のお酒は料理と合わせやすいというのが特徴。いろいろな組み合わせを楽しめますよ。
日本酒マニアの杉村啓さんがおすすめする「久保田 百壽(ひゃくじゅ)特別本醸造」(新潟県/朝日酒造株式会社)は、穏やかな香りで、後味がスパッと切れる「辛口」のお酒。いくら飲んでも飲み飽きしないので、晩酌でゆっくりと飲み続けるのにもぴったりだそうです。
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日本酒にも旬がある! 秋に売り出される「ひやおろし」の魅力
日本酒の「ひやおろし」は秋に旬を迎える日本酒。お米を収穫して秋に造り始められたお酒は、冬になるとできあがります。できたてを冬~春にそのまま出せば新酒になりますが、それを夏の間にしっかりと貯蔵し、熟成させて秋に売り出すのが「ひやおろし」(秋あがり)なのです。
日本酒マニアの杉村啓さんによると、ひやおろしは熟成が進んだそのままの味わいを楽しめるので「ゆっくりと旨味を堪能する、料理と一緒に味わうお酒」。食前や食後に飲むというよりは、食中に料理と合わせて飲むのに向いているお酒が多いそうです。
杉村さんおすすめの「一ノ蔵 特別純米 ひやおろし」(宮城県・株式会社一ノ蔵)は、「まるみとまろやかさを併せ持った軽快な味わい」がコンセプトのひやおろし。
口当たりはまろやかで、酸味も甘味もあり、後味がさわやかでクイッと飲めてしまうお酒です。味の強い料理に負けないしっかりとした旨味があり、脂っこい洋食にもよく合います。
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日本酒の「しぼりたて」「あらばしり」「おりがらみ」の意味を解説
秋から冬にかけて出回る「新酒」。その年に造られた新米で造ったお酒は、華やかでフルーティー、フレッシュな甘さと酸味があるのが特徴です。
その新酒に「しぼりたて」「あらばしり」「おりがらみ」といった名前が付いていたら、以下のような意味。好みに合わせて選んでみましょう。
- しぼりたて:もろみをしぼった後、1度も火入れ作業を行わず瓶詰めしたお酒で、できたてのフレッシュな味を楽しめます
- あらばしり(荒走):もろみをしぼる際、最初に出てくる部分のことで、おり(浮遊物)が混じっており、ピリッと濃厚な味わいが楽しめます
- おりがらみ:しぼったお酒をろ過する際に「おり」という浮遊物をあえて取り除かず残したお酒で、コクのある味わい、微発泡感が特徴です
日本酒マニアの杉村啓さんがおすすめする「おりがらみ」は「あたごのまつ 純米吟醸 ささら おりがらみ 本生酒」。
究極の食中酒を意識して設計されており、甘く、そして酸味があり、爽やかなキレを持っていて、料理の味わいを引き立ててくれるお酒です。
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冷酒で飲んでおいしいお酒「風の森 ALPHA アルファ タイプ1」
日本酒はさまざまな温度で楽しめるお酒。味わいも温度によって変化します。「冷や」は常温のお酒のことで、冷酒はそれよりも低い、15℃以下のもの。
日本酒マニアの杉村啓さんによると、冷酒で飲んでおいしいのは、アルコール度数が低めのお酒、フレッシュな香り・味わいのお酒、炭酸感のあるお酒だそうです。
そんな冷酒向きの1本が、「風の森 ALPHA アルファ タイプ1」(奈良県・油長酒造株式会社)。アルコール度数は低めの14%です。フルーティーな香りで、甘味と旨味もしっかりしていて、口当たりもいいのでどんどん飲み進めてしまいそう。
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初心者におすすめ! 日本酒を「ラベル買い」するなら「りんごぽむぽむ」
日本酒はラベルに記載されている情報がかなり多く、商品名、アルコール度数、原材料名だけでなく、どのような製法で造られているのかということもラベルからわかるようになっています。初心者からすると知らない用語も多く、取っつきにくいと感じるかもしれません。
そんな初心者におすすめなのが、ラベルの情報を読み込まず、デザインのかっこよさ・かわいさを直感で選ぶ「ラベル買い」。
日本酒マニアの杉村啓さんいわく、親しみやすいデザインのお酒は初心者向けに作られていることが多いのだとか。
初心者向きの日本酒とは「フレッシュでフルーティーなタイプ」。杉村さんイチオシの1本は、リンゴが瓶の中でふわふわと浮いているようなデザインの「りんごぽむぽむ」(八戸酒類株式会社/青森県)。リンゴを思わせる香りと甘酸っぱさを持ち、大人のリンゴジュース、といった味わいのお酒です。アルコール度数が7%と一般的な日本酒(だいたい15%くらい)に比べて低めなので、すいすい飲めてしまいます。
👉 日本酒初心者は「ラベル」で選べ! マニアおすすめ、通販できる日本酒
日本酒についての基本情報と、おすすめの日本酒を紹介しました。気になるお酒があったら、ぜひ試して、自分のお気に入りを見つけてみてください。
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