ご飯のお供1,500種類食べた男が全国のおいしい食を厳選
ご飯のおとも専門サイト「おかわりJAPAN」を運営している長船邦彦(おさふねくにひこ)です。これまで1,500種類以上のご飯のおともを食べてきて、そのレビューを「おかわりJAPAN」に載せています。
その地域では昔から当たり前に食べられているものでも、他の地域の人からすると「何それ!?」と驚くようなものがあったり、同じタイプ(定番の海苔の佃煮や塩辛など)でも地域によって味がまるで違っていたり、ご飯のおともの世界は奥深いものです。私も地域ごとの味や食材の違いを探究していくうちに、深みにハマってしまいました。
今回は各都道府県の「ご飯のおとも」を紹介。私がこれまで1,500種類以上を食べてきた中から、本当においしいと思うものをおすすめしています。
そのほかの選定条件は「ご飯にそのままかけて食べられるもの」。缶詰や瓶詰め、ふりかけなど、調理不要ですぐにおいしく食べられるものを選びました。
著者:長船邦彦
「パンは食事ではない!」という昭和な父親のもと、ほぼご飯食で育つ。その影響で、物心ついた時から白いご飯が大好き。きゅうりのキューちゃん・のりたま・フジッコののりの佃煮、ごはんですよ! など、定番のご飯のおともを食べて成長。
22歳の時、実家の大阪を離れ東京に上京。アンテナショップや百貨店で日本各地のご飯のおともと出会い、沼へハマる。
「ご飯のおとも」には決まった定義もなく、整理された情報もなかったため自ら発信を始め、2013年からご飯のおとも専門サイト「おかわりJAPAN」を運営開始。テレビやラジオに専門家として出演したり、雑誌・ウェブ媒体に寄稿したり、ご飯のおともにまつわる情報を発信中。
公式サイト:おかわりJAPAN
Twitter:@OKAWARIJAPAN
YouTube:おかわりJAPAN(ご飯のおとも)
さっそくですが、こちらが今回紹介するご飯のおともたち。順番に読むのもよし、気になる地域・商品から読むのもよし(リンクをタップ or クリックすると該当箇所へジャンプします)、奥深いご飯のおともの世界へご案内します。
北海道・東北地方
北海道:やみつきシャケ(ノフレ食品)
南極料理人として『面白南極料理人』シリーズなどの著作を持つ西村淳氏が監修。
ごろごろの白鮭(日本の川で昔から獲れる鮭)とホタテ貝、たまねぎ、にんにく、そして唐辛子が菜種油に漬けこまれています。北海道産の白鮭の旨味に、にんにくのパンチ力がインパクト大。たまねぎの甘味もよい存在感を発揮しています。
とどめはホタテ。ホタテ特有の旨味はもちろん、食感がこの商品の満足度を上げてくれています。
鮭を使ったご飯のおともはごまんとありますが、このやみつきシャケはほかに類似品が見当たらない。「さすが、南極料理人のアイディア料理」と思わずうなる逸品です。
青森県:ねぶた漬(ヤマモト食品)
名前の通り、青森県を代表するご飯のおともといっても過言ではないでしょう。
具材は数の子、昆布、するめ、大根、きゅうり。海の幸と大地の幸が1パックの中に詰め込まれています。醤油とだしの効いた味付けです。
昆布のネバネバ、大根・きゅうりのポリポリ、数の子のプチプチ、さまざまな食感が楽しめます。特に夏の暑い時期、食欲がないときにおすすめ。ご飯にかけてズルズルとかきこめば、アっという間にご飯もなくなります。ご飯のみならず、お豆腐やうどんにかけても美味しい!
岩手県:吞んべえ漬(ハコショウ)
岩手県の醤油・みそメーカーが作る、一度食べるとハマること間違いなしのお漬物。
見た目はいたって普通。どこにでもあるようなきゅうり漬ですが、一口食べるとわかります。とても辛いきゅうり漬。
「辛い、辛い、辛ーーい」と言いながらも、気がついたらあっという間にご飯1杯完食。このきゅうり漬けはぜひ食べていただきたいです。近所のスーパーで取り扱ってほしいと切実に思う。
ご飯のおともに、そして酒の肴にも! マヨネーズを和えて食べるという裏技もあり。
ちなみにもっと辛い「爆辛」、辛さゼロの「辛ZERO」というラインアップもあります。
宮城県:具の9割牛タン 牛タン仙台ラー油(陣中)
仙台の牛タン専門店「陣中」の看板商品です。
2011年の発売以来、累計300万個を超える大ヒット商品。商品名の通り、具の9割に牛タンを使っています。
瓶の中にゴロっと入っている角切り肉は、柔らかく食べ応えも十分。唐辛子や揚げニンニクが入ったラー油は程よい辛さ。肉の風味が消えないよう牛タンとラー油は別々に調理し、「瓶の中で初めて出会う」製法。
牛タンのうま味とコク、そしてラー油のピリ辛加減がご飯との相性抜群です。
秋田県:カッパの佃煮(千田佐市商店)
カッパの佃煮とは何ぞや!? と驚く商品名ですが、「カッパ」とは牛前腹の皮と脂身の間にあるスジ肉だそうです。そのスジ肉を醤油、砂糖、生姜、清酒で炊き上げたものが、このカッパの佃煮。原材料を見ると王道の佃煮という感じ。
パッケージに「男のつまみ」と記載があるので、味か食感にすごくクセがあるのかなぁと想像するかもしれませんが、そんなことはありません。ちょうどよい加減のコリコリした食感。生姜も効いていて肉の臭みもない。ご飯にのせて食べるのにちょうどよい味付けです。きっとみんなが大好きな「みんなのつまみ」です。
山形県:ご飯にかける生姜焼き(後藤屋)
今、ご飯のおとも業界では、「ご飯にかける○○」系の商品が流行っています。○○は餃子・ハンバーグ・唐揚げ・麻婆豆腐など。人気おかずの味が瓶詰になったものです。蓋を開けて、ご飯にかけるだけで楽しめるのが人気の理由!
美食県と呼ばれる山形県の「ご飯にかける○○」系のご飯のおともは「ご飯にかける生姜焼」。三元豚で有名な平田牧場の豚肉を使用しています。
豚肉がゴロゴロ入っていて、生姜もしっかり効いている、まさにかける生姜焼!!
忙しくておかずが作れないとき、ご飯だけ炊いておけば、もうあとはこれをかけるだけで食事が完結! 本気でそう思うほど完成度の高い一品です。
福島県:海鮮しおさい漬(西野屋)
蓋を開けた瞬間、思わず「海鮮の玉手箱やぁ~」と某彦摩呂氏になってしまう美しさ。
福島県いわき市の老舗漬物屋が作る海鮮漬。やわらかく炊きあげられたツブ貝、新鮮ないくら、ネバトロ食感のメカブ、口の中ではじける数の子、そして食感のよいにんじん。
熱々のご飯にのせれば、あとは完食まで一直線! ずるずるっとかき込んでしまいます。
素材の美味しさが伝わる控えめな塩みと甘み。味よし、食感よし、そして見た目よし。
ちなみに製造元はお漬物専門店。こちらのお店の「松前キムチ」というキムチも絶品です。あわせてお取り寄せすることをおすすめします。
関東地方
茨城県:中華たこ山菜(あ印)
あ印は創業明治20年、タコの加工商品で特に有名な老舗企業です。
今回は名物の「味一番 中華たこ山菜」を選びました。ごま油の風味と生姜が効いていて、わらび、メンマの食感がアクセント。食欲をそそられる海鮮惣菜です。
ご飯のおともとしてだけでなく、お惣菜としても◎。冷蔵庫に1袋あれば、いざという時の「もう一品」としても便利です。
栃木県:ごはんにかけるごぼうと昆布(すが野)
日本一の漬物を決める「漬物グランプリ」という大会が1年に1回開催されています。人気のお漬物になるための登竜門でもあるのですが、この商品は2016年の大会でみごと金賞を受賞。
千切りごぼう、昆布、ごまが入っており、甘辛い醤油味に仕上げられています。
ごぼうのシャキシャキ感と土っぽい香り、そこに昆布のネバネバと旨み。それらがご飯に絡みあって食が進みます。数の子やするめは入っていませんが、「松前漬け」好きはおそらく大好きな味わい。
お手頃価格ということもあり、日常的に食べたくなるようなお漬物です。
群馬県:みそ漬ふりかけ大根(たむらや)
製造元の「たむらや」は創業120年の老舗みそ漬け専門店。
みそ漬=しょっぱいというイメージがある人もいるかもしれませんが、そのイメージを払拭してくれるのが、このみそ漬け。現代人向けの味付けです。
まず、細かく刻まれているのが食べやすい。大根のみそ漬けがみじん切りにされています。みそ漬けの中ではしょっぱさ控えめで、みそ漬けながらしょうゆ感も強い。食べやすいように味付けされている印象です。プリプリに近いポリポリ食感なのも良い!
ご飯のおともとしてだけでなく、調味料感覚でサラダや豆腐にのせてもおいしいです。
埼玉県:しゃくしな漬(石川漬物)
全国的にはあまり知られていない埼玉県名産のしゃくしな漬。日本三大菜漬と呼ばれる「高菜漬」「野沢菜漬」「広島菜漬」にひけをとらない美味しいお漬物です。
秩父地域の伝統的な漬物で、雪白体菜(せっぱくたいさい)という葉野菜を乳酸発酵させたもの。
とても食べやすい漬物で、実際に醤油は使われていませんが、うま味があり醤油漬けの味に近いです。
そのまま食べても美味しいですし、一味とカツオ節をかけて食べるとよりご飯が進みます!! お試しください。
千葉県:ぶっかけ海苔めし(守屋)
数あるふりかけの中で、もっとも重宝しているといっても過言ではないふりかけ。
原材料は乾き海苔、かつお節、青のり、あおさ、以上。味つけは一切なし。素材が持つ旨味そのものを味わえるふりかけです。
アツアツのご飯にバサッとふりかければ、白いご飯の上で踊るように揺れる海苔とかつお節、そして立ち上る磯の香り。そのままでも十分に旨味を味わうことができますが、お醤油やめんつゆを少しかけると、旨みがより一層広がります。味噌汁などの汁物に入れても美味しいです。
東京都:シーフードカレーちりめん(東京藤ト)
このふりかけの中にはご飯が進む要素が5つも入っています!!
- イカ……イカふりかけは、今人気のあるご飯のおともでもあります
- ちりめん……ご飯のおともの定番中の定番。ちりめんだけでもご飯が進む
- オキアミ……佃煮の定番。旨みが強い食材。よってご飯が進む
- 野沢菜……日本三大菜漬の一つ。シャキシャキの食感が加わると、よりいっそうご飯が進む
- カレー粉……カレーがご飯に合うかなんて、あえて述べる必要もない。カレー粉の力は偉大なり!
以上の理由から、絶対にご飯が進むふりかけです。
神奈川県:イカキムチ(おつけもの慶)
一般的な「イカキムチ」はイカの切り身をキムチ漬にしたものですが、こちらのイカキムチは、なんとイカの胴体丸々をキムチ漬に。さらに胴体を切ると……中には白菜ときゅうりのキムチ漬がたっぷり詰まっています。見た目のインパクトだけでなく、味も文句なしに旨い!
イカが甘くて柔らか〜い!! すーっと噛み切れます。
イカの甘みとキムチのマイルドな辛味、ほどよい酸味でご飯の食べるスピードが加速します!!
あまりにもおいしいので紹介しましたが、残念ながら人気商品のためすぐにはお取り寄せできません……。楽天市場の公式ショップで予約受付開始されるのをお待ちください。
「おつけもの慶」のキムチは、神奈川県川崎市のふるさと納税 返礼品にもなっています
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中部・北陸地方
新潟県:さけ茶漬(加島屋)
長年食通を唸らせてきた高級ご飯のおともの代名詞。日本中の有名百貨店にも出店されているので、見かけたことがある人も多いのでは。
脂の乗ったキングサーモンに塩をすり込みじっくりと熟成。それから丁寧に焼き上げ、手作業でほぐし身にした商品です。
一口食べればほどよい脂、塩味、しっかり感。どれも高次元でまとまっています。
鮭を使ったご飯のおともには変わり種もたくさんありますが、こういった王道の美味しさに行き着いてしまう。お中元やお歳暮に贈っても喜ばれると思います。
富山県:ホタルイカキムチ(奥田屋)
ご飯好きだけでなく、お酒好きもトリコにする禁断のご飯のおとも。
富山県名産のホタルイカを、奥田屋の特製ヤンニョム(韓国の合わせ調味料)で漬けたキムチです。
ホタルイカを使ったご飯のおともは、旨煮や甘辛煮など、そう珍しくはありません。ただ、「これはおいしい!」と思えるものに出会ったことがなく……。
しかし、やっと出会いました。みなさんに自信を持っておすすめできる、ホタルイカのご飯のおとも。
外はプリプリで、中は濃厚なワタでトロトロ。ホタルイカ自体が美味しいのは想定済でしたが、キムチのおいしさが想像を上回ってきました。本格的なピリ辛。ホタルイカの濃厚な旨味とキムチの辛さが合わさった極上のご飯のおともです。
先日テレビで紹介された影響で、残念ながら今シーズン分は売り切れとなってしまったようです。次回手に入るチャンスは2023年。待ち遠しいですが、定期的にチェックしてみてください。
石川県:磯くるみ(佃の佃煮)
甘い佃煮はお好きですか?
甘い味付けではご飯を食べられないという意見もありますが、私は甘い佃煮ももちろんご飯のおともとしてOK! と考えています。
私と同じように甘い佃煮が好きな方におすすめしたいのが、この「磯くるみ」。
くるみの食感がとても軽やかで、しっかり炊き上げられた小魚とエビをぎゅーっと噛むと、甘みがふ~っと口の中に広がります。
私は100g入りを購入して後悔しました。なぜなら、あっという間になくなるから。300g入での購入をおすすめします!
福井県:もみわかめ(かゞみや)
原材料は"わかめ"のみ、塩や醤油や砂糖など調味料での味付けは一切なし! 乾燥したわかめが荒々しく砕かれている天然のふりかけで、なんとも潔い商品です。
すぐに食べるのではなく、熱々のご飯にしっかり混ぜこんでから食べるのがおすすめ。ご飯の熱と水分で少ししんなりしてきたら食べ時です。
ほんのりとした塩気に磯の香りを満喫できるふりかけです。濃い味に慣れてしまって物足りなさを感じた場合は、めんつゆか醤油をちょびっと垂らすと、よりご飯が進みます。
山梨県:甲州地どりトマトらー油(笛吹の庄)
具材がたっぷり入った、食べ応え満点の食べるラー油。山梨県産ワインをベースに、甲州地鶏や青森産ブランドにんにくがたっぷり入っています。
数ある「食べるラー油」「おかずラー油」系の中でもトップレベルのおいしさ。私がこれまで食べた中でも、間違いなく5本の指に入りますね。
トマトのほどよい酸味と甘み、ゴロゴロ入った地鶏の歯ごたえ、その主役たちの脇を固めるラー油、にんにくなどのハイレベルさ。
まだ本当に美味しい「食べるラー油」に出会っていないそこのあなた……この「甲州地どりトマトらー油」ならきっと満足できるはずですよ。
長野県:海苔バター(久世福商店)
「海苔の佃煮×バター」という、意外なはずなのに「絶対にうまいだろうな」と思わせる組み合わせ。蓋を開けた瞬間にバターの香りがふんわりと広がります。
いざ食べてみると、やはりというべきか美味い。バターのコクと風味が、甘口の海苔の佃煮と相性ぴったり! 味の濃い海苔の佃煮に負けないほどしっかりしたバター味です。
バターが入っているので、そのままパンに塗っても美味しいです!
岐阜県:ご飯にかけるハンバ具ー(キッチン飛騨)
多くのメディアで紹介されている人気商品なので、ご存じの方も多いかもしれません。
岐阜県 飛騨高山にあるステーキ専門店が作るご飯のおともです。飛騨牛を100%使用、特製ソースで味付けしており、つまり材料や工程は通常のハンバーグとほぼ同じ! つなぎを使わず瓶詰めにしたものが、この「ご飯にかけるハンバ具ー」です。
食べてみると、味・肉感ともにハンバーグそのもの。蓋をあけてご飯にのせるだけで「ハンバーグオンザライス」を楽しめる、食いしん坊にとって夢のようなご飯のおとも。お子さまにもおすすめです!
静岡県:わさびめし(田丸屋本店)
直径3cmほどのミニカップに入ったわさびめし。「これでご飯1杯分?」と思うほどちょっとした量ですが、十分ご飯1杯食べられます。国産の本わさびに醤油、こんぶ、かつおの旨味がプラスされています。
わさびの「ツーンッ」とした辛さを生かしつつも、カツオと昆布のうまみが効いているのでとても食べやすい。この「辛いけど美味しい!」がわさびめしのすごいところ。
白いご飯にかつお節を敷きつめてから、このわさびめしをのせるとより美味しいです。
※かつお節は商品に付属されておりません。ご自身でご用意ください。
愛知県:チーズの佃煮(濱金)
愛知県豊橋市にある佃煮メーカーが作る珍しい佃煮で、なんとチーズの佃煮です!
チーズと醤油だけでは味が単調になってしまいそうなのですが、この商品のすごいところは胡麻ペーストが入っていること。これにより、まろやかさとコクが加わり、クセになる味わいに仕上がっています。これほどご飯が進むチーズは他にない。
チーズを醤油や砂糖と煮込んだらチーズが溶けてなくなるのでは? という疑問がわいてくるのですが、そこは企業秘密だそうです。気になる……。
近畿地方
三重県:松阪牛しぐれ煮(松阪まるよし)
三重県松阪市で60年、世界に誇るブランド松阪牛を専門に扱う「まるよし」の松阪牛しぐれ煮。もう、食べる前から美味しいのは分かっています。
甘辛く炊き上げられた柔らかな牛肉、しっかり生姜も効いています。そのまま食べるとちょっと味が濃いのがしぐれ煮の魅力ですが、そこにご飯の甘みが合わさり、口の中で最高の「美味しい!」が完成。食べる前の期待値を軽々と突き抜けてくれます。
高級なご飯のおともなのでゆっくり味わって食べたいところですが、美味しすぎてあっという間に1袋完食してしまうはずです。
滋賀県:まぜちゃい菜(丸長食品)
滋賀県の伝統野菜「日野菜(「ひのな」と読む、かぶの仲間)」の葉をメインに、日野菜の根、青トマト、きゅうり、青唐辛子、青しそ、ごまが入ったお漬物。それぞれの具が細かく刻まれています。
「まぜちゃい菜」という商品名の通り、ご飯にのせるだけでなく、混ぜることで魅力が存分に発揮されます。さわやかな辛さで食欲アップ!
先ほども紹介した「漬物グランプリ」、こちらの商品も獲得しています。
京都府:至高の昆布(下鴨茶寮)
下鴨茶寮は創業なんと安政三年(1856年)という老舗。歴史と伝統に彩られた京都らしいご飯のおともを紹介します。
「至高の昆布」は、醤油で炊き上げた昆布を丁寧に乾燥させたふりかけ「下鴨昆布」と、がごめ昆布に山椒が香る「料亭の昆布ふりかけ」の2本セットです。
どちらも大変おいしいのですが、特におすすめなのは「料亭の昆布ふりかけ」。がごめ昆布に干しエビ、ごまが入っているのですが、なんといってもほんのり香る山椒! 大人のふりかけで、「至高」という商品名も納得の味わいです。
下鴨昆布の方はTKGに使うのがメーカーもイチオシの食べ方。究極のTKGを体験できます。
大阪府:たらこキムチ(本家山田商店)
日本有数のコリアンタウン、大阪・鶴橋にあるキムチ専門店「山田商店」の創作キムチです。キムチの定番といえば白菜や大根ですが、なんとタラコをキムチ漬に。タラコ単体でもご飯が進む食材なのに、キムチ漬にしてしまうとは……。
外はうま辛、中はタラコの旨味とプチプチとした粒感。一腹あればご飯2合は食べられるだろう逸品。
福岡名物の辛子明太子にも似ていますが、にんにくやゴマ油の香りがあるのが大きな違いですね。明太子とは違ったタラコの魅力に出会えます。
兵庫県:そぼマヨ プレミアム・プレーン(肉料理かやま)
この記事では47都道府県のご飯のおともを紹介していますが、「どれにしようか迷って決めきれない!」という方へ。迷っているなら、とりあえずこの「そぼマヨ」は食べてほしい!(もちろん全部食べてほしいですが!)
神戸牛のそぼろとマヨネーズ。絶対にうまい味のかけ算。食いしん坊なら誰もが好きな味ですよ、これ。
口の中に溢れる牛の旨味と上質なマヨネーズのコク。うっとりするような美味しさです。他社にはないオンリーワンなご飯のおともです。
プレミアム・プレーンのほかに、「プレーン」「カラシ」があります。
奈良県:和風らー油 べっぴん奈良漬(べっぴん奈良漬 本店)
奈良県民および奈良漬好きのみなさんには大変申し訳ないのですが、私は奈良漬が苦手です……。しかし、この商品だけは別。奈良漬が苦手な人にも自信を持っておすすめできます。
細かく刻まれた奈良漬が上質なごま油と菜種油につけられており、特有の香りも和らいでおり、非常に食べやすいです。奈良漬のほかにはフライドオニオン、ごま、フライドガーリックなどが入っており、ご飯がもりもり進んでしまう味付けになっています。
和歌山県:不動のうめ うす塩味(不動農園)
※写真はお試しセットのパッケージです
甘くて食べやすい梅干しがいい。でもご飯に合わせるには塩味が効いていた方がいい。定番のご飯のおともではあれど、梅干しほど悩ましい存在はない気がします。
そんなお悩みを解決してくれる、まさにちょうどよい塩梅の梅干しが「不動のうめ うす塩味」です。
肉厚でふっくらした身。甘み、酸味、そして塩味がちょうどいいバランスでまとまっています。多くの種類の梅干しを取り扱っている不動農園でも、これが1番人気とのこと。人気も納得の美味しさです。これから迎える猛暑を乗り切るためにも、必須のおともです!
中国地方
鳥取県:ごぼう肉みそ(前田農園)
鳥取県北栄町で3代続く農家と、鳥取県出身の一流フレンチシェフが出会い完成したおかず味噌。
農家が作った「ごぼう肉みそ」だけあって、ごぼうの香りがとても豊か。しかし注目すべきはごぼうだけではありません!!
味噌は「まるや八丁味噌」をメインに4種類の味噌をブレンド。さらに隠し味にバターも入っていて調味料にもこだわっているのです。
ごぼうやお肉(豚肉と鶏肉)と、具材のゴロゴロ感で食べ応えも満点。バターが使われているということもあり、パンに塗ってチーズをのせてトーストにしても美味しいです。
島根県:雲南山椒 ジャコのり 頼むからごはんください(いずも八山椒)
ユニークな長ーい名前ですが、これが正式な商品名。名前の通り、思わず「ご飯おかわりください!」と言いたくなる、おいしいご飯のおともです。
具材の割合的には海苔やちりめんの方が多いですが、味の存在感は山椒が強い! 一口食べると山椒の辛さがグっとこみ上げてきて、舌の上にヒリヒリ感が残ります。
普通の海苔の佃煮と違い、油が入っているのでしっとりご飯になじむのも良い。
山椒好きな人にはゴリ押ししたい、山椒が主役のご飯のおともです。
岡山県:邦美丸の塩海苔(邦美丸)
シンプルな塩海苔なので、“海苔の旨味”をしっかりと味わえます。
岡山県の三大河川と呼ばれる吉井川と旭川が流れ込む、岡山県玉野市の胸上(むねあげ)という場所で養殖された海苔です。両河川によってミネラルが豊富に運ばれてくるため、海苔の養殖にはピッタリの場所だそう。
良質な早摘み海苔を使用し、色、つや、香りが強いものを厳選して作られています。パリッと食感と、口の奥でじゅわりとトロける感覚を楽しめます。
塩と植物油のみのシンプル塩海苔なので、海苔の香りを強く感じられます。
塩海苔のほか、味付けなしの海苔、味付けのり、わさび、とうがらしといったバリエーションがあります。
広島県:広島菜ちりめん(なだや)
広島菜漬けは、野沢菜漬けと高菜漬けと並び、日本三大菜漬とされています。3つのうち、広島菜漬けがおそらく最もマイナーなので、知らない方も多いのでは。広島菜は繊維が少なくて歯切れが良く、ピリッとした辛味が特徴。あまり知られていないのがもったいないほど、おいしい菜漬です。
この「広島菜ちりめん」は、ちりめんじゃこの塩味と、広島菜の辛みでご飯がどんどん進んでしまうふりかけです。ご飯だけでなく、パスタに和えてもおいしい。
山口県:しそわかめ(萩・井上商店)
このパッケージを見て、「ああ! 食べたことある!」とピンと来る方も多いかもしれませんね。日本全国、老若男女に支持されているふりかけです。
山口県の萩地方ではもともと、天日干ししたわかめを細かく刻み、ご飯にのせる文化があったそうです。それを1980年に商品化し発売。これが山口県のお土産品として認知され、今では全国的に広まり、愛されています。
歯切れよく「クキクキ」した食感のわかめとしその風味。ごはんにのせるだけでなく、混ぜ込んで、おにぎりにしても美味しいですよね。
四国地方
徳島県:日の出印味付けのり(大野海苔)
徳島県民のソウルフード(!?)とも呼ばれている大野海苔。
見た目はいたってどこにでもありそうな味付け海苔ですが、一口食べればもうトリコ。有明海産の上質な海苔で作られていて、甘さ、辛さ、旨み、全てがちょうどイイ感じにまとまっています。
熱々の白米を包みこんで食べるのはもちろん、そのままでも美味しい。卓上海苔ですが、卓上に置いてあると危険! 軽い気持ちで1枚食べたら、あっという間に1本あけてしまうであろう美味しさです。
香川県:しょうゆ豆(大西食品)
うどんのイメージが強すぎる香川県。ですが、この「しょうゆ豆」もぜひ知ってほしい。地元では有名な郷土食だと香川県民の方に教えてもらい、初めて食べた時は「うどん以外にも、こんなにおいしい郷土料理もあるんだなぁ」と驚きました。
黒豆ほどではないにせよ、甘めに炊き上げられていて郷愁をそそる甘じょっぱい味。この大西食品のものは原材料に「唐辛子」と書いてありますが、辛さはほぼ感じられません。味だけでなく、柔らかくてやさしい食感も好感を持てます。香川県で長く県民に愛され続けているのも納得の味です。
甘い味付けなので、ご飯に合う合わないは個人差がありそうです。私はご飯が進みます。
愛媛県:ふりかけポンズ(旭醤油)
ついにポン酢までご飯にふりかける時代が来ました! ご飯好きとしてはあらゆる可能性を感じてワクワクします。
でも、醤油や味噌はご飯のおともとしておなじみですが、ポン酢がご飯に合うか? という疑問はありますよね。あの柑橘系の味とご飯が合うのか? 確かにポン酢をつけた豚しゃぶは白米に合うけど……などと想像をアレコレ巡らせながら瓶を開けると、そこにはジュレ上のポン酢が! 「ふりかけ」だから粉末状の乾燥ポン酢かと思いきや。
ポン酢をふりかけにしようと思ったコンセプトもすごいですが、形状も珍しくて、驚きの連続に襲われることでしょう。
ご飯にオン! してみると、味はまさにポン酢です。ご飯に合うのか? という心配は杞憂に終わりました。今までさまざまなふりかけを食べてきましたが、唯一無二のユニークなふりかけです。
高知県:土佐の赤かつお にんにく(上町池澤本店)
高知県で創業150年という歴史ある鮮魚店の商品。確かな目利きで仕入れられたカツオを、代々伝わる秘伝のタレでじっくり甘辛く煮込み、ガーリックオイルと一味でピリ辛に仕上げています。
カツオの旨味、ニンニクのパンチある風味、一味のピリ辛と、ご飯が進む要素がたっぷりと詰まっています。オイルのおかげでしっとり感もあり、ご飯になじみやすいのも良いです。
日本一カツオを食べる高知県ならではのご飯のおともですね。ちなみに、2011年にテレビの特番で行われた「ご飯のおとも選手権」で日本一に輝いたことも。
「ゆず」「青さのり」といった他のフレーバーもあります。
九州・沖縄地方
福岡県:博多 鶏明太(とめ手羽)
福岡県を中心に、全国に数十店舗を展開する居酒屋「とめ手羽」が開発したご飯のおとも。
鶏肉のプロフェッショナルが加工した鶏肉に、博多名物の明太子を合わせています。しっとり食感の鶏肉にピリ辛な明太子は相性バッチリ。
食べてすぐは明太子のピリ辛とプチプチ食感を堪能でき、その後は噛めば噛むほど鶏肉の旨味を楽しめます。
ご飯に合うのはもちろん、そのまま食べても、サラダにのせても、ポテサラに和えてもおいしいと思います。
佐賀県:旨唐佐賀牛プレミアム(肥前旨唐本舗 コガヤ)
佐賀県の魅力あふれる食材を活かしたオリジナル商品を開発販売する「コガヤ」。
コガヤは“辛み”のつけ方が絶妙に上手で、私はこっそり「辛味の魔術師」と呼んでいます(笑)。
この旨唐佐賀牛プレミアムは、すき焼きやしゃぶしゃぶにも使われる佐賀牛のウデ肉という部位を使っています。そんな良い部位を使っているので、しぐれ煮としてとても美味しいのは大前提として、コクのある辛みが絶妙。
しぐれ煮といえば醤油や砂糖、酒などで煮込むのが一般的ですが、唐辛子を使った秘伝調味料と赤ワインで煮込まれているので、他の牛しぐれ煮とは違った味に仕上がっています。
味が濃いので、しぐれ煮一切れだけでもかなりご飯が進みます。少し高級ですが、間違いなくおいしいご飯のおともです。
長崎県:生からすみ(松庫商店)
高級珍味として知られているからすみ。ボラなどの卵巣を塩漬けし、塩抜き後、天日干しで乾燥させたものです。特有の香りがあり、酒豪が好む酒の肴というイメージが強いですよね。
しかし私がご飯のおともとしておすすめしたいのは「生からすみ」。
特有のクセがなく、めっちゃ食べやすくて美味いです! 分かりやすく例えるなら「お上品な明太子」でしょうか。
明太子よりも細かい粒々感。磯の香りとほんのりとした塩辛さ。小さじ1杯のせるだけでご飯1膳いける美味しさ。通常のからすみ同様、チビチビ酒の肴でもいけます。
熊本県:御飯の友(フタバ)
ふりかけの元祖と呼ばれているのが、この「御飯の友」。考案したのは薬剤師の吉丸末吉氏。大正初期の日本は食料が不足しており、慢性的なカルシウム不足だったといいます。そこで、「魚を骨ごと細かくして、おいしく味付けてご飯にかけて食べる」という方法を考案。なので、カルシウムを補うために、いりこが原材料の40%とたっぷりと入っています。
「シンプル イズ ベスト」とはまさにこのことをいうのでしょう。飾り気のない素朴な味は小さい頃食べたふりかけの味を思い出させてくれます。
吉丸さんの「日本人にもっとカルシウムを」という願い通り、魚の味がしっかりしたふりかけです。
大分県:くろめみそ(おおいた佐賀関)
これぞ、ご当地ご飯のおとも!!
”くろめ”という聞きなれない食材が入っていますが、大分県の佐賀関というところでとれる昆布の仲間です。非常にねばりが強く、独特の渋み、苦みが特徴。
ベースとなる味噌は九州地方でよく食べられている麦みそ。甘口の味噌の中にねばねばのくろめがたっぷり入っており、甘みと旨みの相乗効果でご飯が進みます。九州地方特有の甘い味(味噌や醤油)が好きな方におすすめ。
こういう味つけの違いもご当地ご飯のおともの醍醐味ですね。その地域に受け継がれている食材や味をおうちで楽しめる贅沢な体験です。
宮崎県:きゅうり醤油漬け(すなお食堂)
宮崎県はきゅうりの生産量日本一!!
宮崎産のきゅうりを使い、醤油のコクと生姜の風味、ほんのり後味がピリ辛に仕上がっているきゅうり醤油漬けです。パリポリ食感で、おいしいきゅうり醤油漬けのポイントを全てクリアしています。
派手なおいしさはないけれど、野球のピッチャーで例えるなら最多勝は取ったことないけど、毎年安定してローテーションを守り9勝してくれるような存在。つまり安定感があります。
メール便 / ポスト投函配送で送料の負担が少ないのでお試し買いもしやすいです。
鹿児島県:かつおみそ(まるた屋)
日本有数の鰹節の街、鹿児島県枕崎で作られた「かつおみそ」。
枕崎の鰹なまり節が秘伝の味噌にたっぷり。砂糖と地酒も使った、手作り感のある味です。
一口目を食べたときは「ん?」と違和感を感じる味。その違和感の正体は甘み。このかつお味噌は結構甘いです。
しかし、食べ進めていくうちにその甘みがどんどんクセになります。
万人におすすめはできません、正直。でも九州の甘い醤油味が好きという方はおそらくハマります。かつお節の旨味たっぷりで、甘いおかずがいける人ならご飯が進むはず。
沖縄県:島豚ごろごろ(ゴーヤカンパニー)
世の中に肉味噌は数々ありますが、これは南国らしい特色のある肉味噌。味噌を油で炒めた「アンダンス」という沖縄の郷土料理をモチーフにしています。石垣島産三元豚の粗挽きミンチがたっぷり入っており、島豚「ごろごろ」どころか、「ごろごろごろごろごろ……」くらいの勢いで豚肉が入っています。
黒糖、生醤油、香味野菜も使用していて、甘すぎない絶妙な甘さと豚の旨みがご飯に合う!! ベースとなるお味噌の固さも、ご飯になじむのにちょうどいい固さです。
化学調味料は不使用で、手作り感のある「沖縄のおふくろの味」がするおかず味噌です。
プレーンのほか、島唐辛子入り、島こしょう入りというバリエーションもあります。
まとめ
食べてみたいご飯のお供は見つかりましたか? ぜひ、気になったのがあればお取り寄せしてみてください!
日本には私も食べたことないご飯のお供がまだまだたくさんあります。あなたが知っている美味しいご飯のお供があれば教えてください。