こんにちは! 私たちは「デイリーポータルZ」というウェブメディアからやってきた4人組です。日頃は読んで愉快な気分になる読み物を信条に、身近な興奮をもとに素直な記事を作っています。
左から 安藤、小堺、井上、古賀
デイリーポータルZには「推す飯」という人気コーナーがありまして、これはライターが推している食べ物を、てらいない気持ちで参加者にすすめ合う対談企画です。
とくべつその食べ物に詳しくなくても、ただ「これおいしいから食べてみて!」と熱い気持ちを持ち寄ってみんなで一緒に食べては「おいしいね~」と言い合ってます。
今回はそんな「推す飯」がソレドコへ出張! 魅惑の楽天お取り寄せグルメを推し合いました。
デイリーポータルZ 推す飯(楽天お取り寄せグルメ編)
- 第1回:宮城県 金華さばの炙りしめさば
- 第2回:愛媛県 宇和島の鯛めし
- 第3回:大分県 吉野鶏めし(この記事です)
- 第4回:福島県 みそしそ巻
- 第5回:福島県 クリームボックス
- 第6回:静岡県 あげ潮
- 第7回:宮城県 喜久水庵の生クリーム大福
- 第8回:熊本県 いきなり団子
全8回でお送りする、その第3回目はこちら!
デイリーポータルZ 推す飯 楽天お取り寄せグルメ編 登場人物
井上マサキ
生まれも育ちも宮城県。地元で無意識のうちに自動的においしい魚介類やお米を食べていた民。
小堺丸子
生まれも育ちも東京都葛飾区。知らない人と仲良くなるのがめちゃくちゃに得意という特殊能力を生かし、各地でおいしいものにありついてきた旅人。
安藤昌教
愛知県出身。愛知の誇るおやつ「鬼まん」をこよなく愛す。素朴な食べ物を見ると自動的に涙が出る。
古賀及子
東京都出身、神奈川県、埼玉県育ち。各地の郷土料理の大ファン。土地に根付いた食べ物にめっぽう弱い。
17年鶏めしを思って暮らしてきました
続いて大分の「鶏めし」は私からです!
いぇーい!
推す理由ですが、これ私の長年の憧れの食べ物なんです。大分にはいちど中津に行ったことがあって。
中津といえば唐揚げの街ですよね、唐揚げを食べ歩く夢のような経験をして。でもそれでお腹いっぱいになっちゃって、食べたいと思っていた鶏めしを、食べ逃したんですよ。
17年前に食べて最高だった中津のからあげ
あ、じゃあ食べたことはないんだ!
そう! それがなんと2004年。それからずっと17年のあいだ鶏めしを思って暮らしてきたんです。
今日、その夢が。
かなっちゃう。
そうなんです! でねでね、大分って他にもおいしいものがたくさんあるじゃないですか。もっと高級なものだったり。
カレイとか。
そうそう。だから、もしかしたら地元の方は待ってくれ、日常食じゃなくて、もっとよそ行きの良いものを食べてほしいって思うかもしれないんだけど、でもすまん、どうしても鶏めしが食べてみたかった! という。
鶏めしは炊き込みご飯なんでしたっけ。
大分の各地で食べられているもののようでレシピもさまざまなんですが、今回取り寄せたのは鶏めし界でもその名を轟かせる「吉野の鶏めし」で、これは正確にはまぜご飯って言うのかな。炊き込まないんですよ。
へえ~~。
具を炒めて、炊いたご飯に混ぜて作るみたい。
これ、おにぎりですか?
そう! よくお気づきに。おにぎりにして売っていることが多いようですね。大分市南部の吉野地区には「吉野鶏めし保存会」という伝統の味を伝え残す集まりがあるということで、そこの品です。
古賀さんがめちゃくちゃ喋る。
つい早口になってしまう!
現地の吉野鶏めし(こちらの記事より)
おにぎりが基本も、パック詰めのものもあるそう
今回は紙パックに包まれて冷凍になっているおにぎり15個セットを頼みました。
量! 昔話みたいだ。小さなつづらにおにぎりがいっぱい。
これはうれしいな。
パックに爪楊枝で数カ所穴を開けて、レンジにかければもうほっかほかのが食べられるんです。あなたは今、大分にいます。
つまようじで空気孔を開けてそのままレンジで温めるだけ
うわ~~っ。いい香り。
誰よりも鶏めしを作るのがうまい人たちが作ってる
よし、じゃあ食べよう。
温めました
…………おいしい。
おいしいね……。
間違いない……。
みんなうまさでやさぐれちゃってるじゃないですか。
やー。うまい!
これうまいな~~っ。
思った以上にうまい……。なんなん……。
「思った以上にうまい」と人々はこんな顔になります
肉がしっかりしてません?
ですね! コリコリする部分もある。
鶏の味を感じますね。ごぼうもすばらしい。
全部の具と調味料の味がごはんに染みてんだよな。これが。
泣けるな。この甘めの濃い味付け。
ごはんをずっと噛んでいたい。
もちもちしてませんか? 餅米?
うるち米、普通のお米なんですけど、大分県の「ひのひかり」っていう、もちもち感の強い品種を使ってるそうです。
もちもちごはんに甘い濃いめのしっかり味!
もちもち感が味付けにすごく合いますね。
達人たちにより臨界点を越えた日常の味
いつものご飯の最終型ですねこれは。
鶏めしの素ってスーパーにあるじゃないですか。あれもうまいけど、これはうまい。
そうそう! 誰が作ってもうまいものを、歴史を越え達人たちが作って臨界点を越えてる感じがする。
受け継がれてる。
長く作ってきたからどこの誰よりも鶏めしを作るのがうまいんでしょうよね。作り慣れてる味というか。
人が作ってる感じがするもんね。
「豚汁は大鍋でたくさん作るとおいしい」みたいなことが時空レベルで起こってるんじゃないかな。ずっとたくさん毎日作ってきたからこの味わいが生み出されてる。
でね、おにぎりの形がね、丸くて。ふわっと握って。でかいんですよ。おかあちゃんの手がでかいんですよ。角がない感じの握りがふわっと握ってあるんですよ。
思春期の子はこれぐらいの大きさにしないとね的な。
涙もろくてだめなんですよ。この鶏めしはおかあちゃんのにぎり飯ですわ。うちの母は握らないけど。
概念としてのお母さん。
あんな大量に届くんだもん。押し付けたように。
友達の家に泊まらせてもらって、帰るときにおにぎりを作ったからって持たせてもらったのがめちゃくちゃ大きくて、みたいな。
オーバースペックなんだけど、気持ちの足りないよりはっていう。愛情のオーバースペックがある。
泣いちゃうな。
胴上げしよう
みんなで各地のうまいもの食べるのすごく良いですね。おいしいねって言い合ってさ。私たちの余生ってそういうことじゃない?
何もエピソードなく置かれてたら全然違いますよね。それぞれのエピソードがあるから。思いを聞くとたまらない。
エピソード込みでね。
これを食べたかったんだって聞いて、そうなんだ~って、それで食べたら本当においしくて。
寝る前に思い出すね。今日食べたあれうまかったなって。思い出す。だってさ、うますぎでしょ。チャーハンよりも鶏めしのほうが良くないですか? さっきまで大好きなチャーハンがあればもういいって思ってたけど。
うまいところのチャーハンはまたそれはそれでうまいから、落ち着いて。
チャーハンって恩着せがましいじゃないですか。プレッシャーがあるじゃないですか。これはお母さんが作ってて、アピールもしない、静かにうまいじゃないですか。
多分この4人でチャーハン食べたら、きっと全員たいそううまがるよ。
静と動なんじゃないですか。静な鶏めしと動のチャーハン。
でもさ、古賀さん良かったねえ。うまかった、本当に。
こうしてみなさんに囲まれて。うれしいです。
胴上げしよう。
メンバーによる胴上げがはじまったところで、デイリーポータルZ 推す飯 楽天お取り寄せグルメ編はまだまだ続きます。次回は福島県から「みそしそ巻き」をお取り寄せします。
福島といえばこれまた果物からお米から肉から名産の数々を擁する強い土地。そんななか急に現れたみそしそ巻きとは何なのか。4人が向き合います。
著者:デイリーポータルZ
まいにち休まずゆかいな気分になる読みもの記事を更新するウェブメディア。楽しく仲良く運営してます。
Twitter:@dailyportalz
デイリーポータルZ 推す飯(楽天お取り寄せグルメ編)
- 第1回:宮城県 金華さばの炙りしめさば
- 第2回:愛媛県 宇和島の鯛めし
- 第3回:大分県 吉野鶏めし(この記事です)
- 第4回:福島県 みそしそ巻
- 第5回:福島県 クリームボックス
- 第6回:静岡県 あげ潮
- 第7回:宮城県 喜久水庵の生クリーム大福
- 第8回:熊本県 いきなり団子
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