こんにちは。指圧師の斎藤充博です。「下北沢ふしぎ指圧」という治療院を運営しています。
今回こんな格好ですが、この記事はずっとぼくのパジャマ姿とベッド上の写真しか出てきませんので、そのつもりでいてください。
さて夏に困るのが「寝不足」。熱帯夜が続くと眠れなくなってしまいますよね。
そこで今回は、夏の眠りをサポートしてくれる枕を紹介します。あわせて、夏だけじゃなく年中使えそうな私的おすすめの変わった枕をお届けします。
どれも実際に使い心地を試しました。ぜひ参考にしてみてください!
夏にぴったり! ひんやりと冷たく固い「陶枕(とうちん)」
まず使ってみたのは、夏にもっていこいの陶器で作られた「陶枕」です。
枕って「硬いのが好き」とか「クッション性が高いのが好き」とか「大きいサイズのものが好き」とか、形状や状態についていろいろ好みがあると思います。この枕は全ステータスを硬さの方向にぶっちぎっています。
ちなみに中は空洞なのでそんなに重たくはありません。
完全にカチカチなのに、全く痛くないのが驚き。人間の後頭部のカーブに沿う形になっているんですね。
ただし、ちょっと高さが高めなのが気になるところではあります。
■ 脳の温度を“直接”下げて暑い夜の眠りをサポート
この枕のいいところは自然な冷たさ。後頭部を乗せ続けても、ずっとひんやりとしたままで気持ちいいです。
人の身体は眠るときに、脳の温度を下げるために体温を下げようとします。脳の温度が下がると脳が休まり、睡眠の質をサポートすると考えられています。
よく「赤ちゃんが眠りにつくときに手足が温かくなる」なんて言いますが、あれは手足など表面積が多い部分の血流を多くしてラジエーターのように放熱しているのです。
そうすることで体温が低下して体の代謝が下がり、続いて脳の温度も低くなり、眠りにつくようです。
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陶枕ならひんやりと冷たい感触が後頭部にあたり、脳を“直接”冷やすことができます。そのため、この気持ちよさは理にかなっているのです。
熱帯夜が続く夏は脳の温度もいつもより高い状態。まさに夏にぴったりな枕ですね。
腕から手先までを休めたい人には「ツインテール挟まれ枕」
ここからは季節を問わずおすすめの枕を二つ紹介します。まずは腕と手の疲れを軽減したい人にぴったりの「ツインテール挟まれ枕」。
寝るとこんな感じ。ツインテールの髪型に……見える……のかな?
一見ネタっぽい枕に見えますが、ちゃんと利点があります。それは「腕を休められる」こと。長い枕の上に肘から先を乗せると、腕と手先の疲れが緩和します。
なぜクッションに乗せることで腕が休まるのか。
腕の筋肉は関節をまたぐようにして走っています。腕を伸ばした状態だと、筋肉はピンと張って緊張してしまうのです。
そこでクッションで腕を支えると少し腕を曲げた状態になり、筋肉がたわんでリラックスするというわけです。
ちょうど、オフィスチェアの肘掛けに腕を乗せたときの感じです。それを想像してもらうと、わかりやすいです。あれ、座っているときだけじゃなくて寝ているときも有効なんです。
ぼくは普段から寝るときは腕にクッションを敷いています。仕事が指圧師なので腕は疲れやすいんですよね。
ただ、両腕のちょうどいい場所にクッションをセッティングするのって面倒なんですよね。この「ツインテール挟まれ枕」なら置くだけでいいので便利。
手先をたくさん使う仕事をしている人におすすめの枕です。
これは枕なのか? 肩こり、首こりには「首ストレッチャー」
もう一つは肩と首の疲れが気になる人におすすめの「首ストレッチャー」。支柱を立てて頭をつり下げる装置です。
これは枕なのか……と悩みながら購入しました。これが枕なら、ハンモックだってベッドと呼んでもいいし、ブランコだってベンチと呼んでもいいような気がします。
でも、この商品の正式名称を確認すると「首牽引器具/首ストレッチャー/快眠枕」となっています。うん……。じゃあ枕なのかな? そういうことにしましょう。
頭を乗せる場所はここ。なんか自分で買っておいてビビりますね。
使ってみました。
頭を支える部分が広いために、見た目ほどストレッチの刺激は強くありません。つり下げることで、頭を支える筋肉である「僧帽筋(ぞうぼうきん)」がほどよく弛緩(しかん)してきます。
一見なんらかの刑罰にも見えますが、じんわりと優しく効いてきます。
一つ注意点があって、頭の角度をきちんと調整した方がいいです。ベルトをちょうど頭蓋骨の終わりにあてがわないと、あんまり気持ちよくありません。
このストレッチャーは肩こりがひどい人、首の疲れがある人におおすすめですね。
最後に
ふと思ったんですが、今回紹介した枕を使って「枕投げ」とかやったら大変なことになりそうですよね。
攻撃力の陶枕、防御力のツインテール挟まれ枕、素早い首ストレッチャー……。どれも強そう。
……ハッ。本当にどうでもいい話でした。イラストは絶対に真似しないでくださいね。
以上、変わった枕3種でした。
それではおやすみなさい……。
著者:斎藤充博
インターネットが大好きで、ウェブ記事を書くことがどうしてもやめられない指圧師です。「下北沢ふしぎ指圧」を運営中。来てね。
Twitter:@3216
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