新型コロナウイルスの影響で、しばらく自宅でリモートワークを続けるという人も多いはず。しかし、長期化する在宅勤務によって、腰を痛めるなど体に不調が表れ始めた人もいるのではないでしょうか。
そこで「もう少し作業環境を良くしてみよう」と考えたときに、改善策として「スタンディングデスク」の導入を検討する人もいるかと思います。立ったまま作業できたり自由に高さを変えられたりできる一方で「価格が高い」「場所をとりそう」といったイメージもあることから、及び腰になり、購入を諦める人もいるかもしれません。
しかし、スタンディングデスクの中には意外と「コンパクトなサイズかつ手頃な価格」で手に入るものがあります!
今回は、手頃な価格でスタンディングデスクを取り入れた3人のブロガーに、使用しているスタンディングデスクと、それぞれの特徴やおすすめポイントについて、実際の使用感も含めてプレゼンしていただきました!
コンパクトかつお手頃価格ながら、「電動昇降できる」「既存の机を活用できる」「簡単に移動させられる」といったメリットもあり、最初に導入するスタンディングデスクとしても試しやすいのがポイントですよ!
【1】今ある机を活用できる:卓上タイプ「Fenge」の魅力
会社で働くかたわら、趣味で技術ブログを書いています。主にディープラーニングや量子コンピュータ、低レイヤプログラミングなど興味を持った分野は幅広く調査して、自分で手を動かした結果をブログに書いています。
ブログ:FPGA開発日記
Twitter:@dev_msyksphinz
・卓上タイプの「Fenge」
・購入価格は約15,000円
はじめまして、msyksphinzといいます。コンピュータ関係のエンジニアとして働いています。
普段の仕事はデスクワークで、ほぼPCを目の前にして作業をしています。また、趣味で技術ブログを書いており、仕事が終わって自宅に戻ってからも、プログラミングをしたりブログの記事を執筆したりしています。
2020年の初めに、新型コロナウイルスが世界中ではやり始めてから、多くの会社ではオフィスへの出社を取りやめ、自宅でのリモートワークに切り替わりました。私も例に漏れず自宅での作業に切り替わり、また外出自粛ということもあり遠出をすることや運動をすることも少なくなってしまいました。
ずっと家にいるとリフレッシュすることも難しく、どうしても1日中PCの前に座っていることが多くなりがちです。そのため、最初の緊急事態宣言中に、健康のためにも昇降式のデスクの検討を始めました。
私が使用しているスタンディングデスクは「既存の机に置ける卓上タイプ」
購入したのは、机の上に置いて使用する「卓上タイプのスタンディングデスク」です。まずは購入に当たり、以下のことを重視しました。
・電動式の良いブランドのものだとかなり高価になってしまうので、なるべく価格を抑えたい
・もともと自宅にある机は、可能ならば廃棄したくない
新しい机を導入するときに一番問題になるのは、今ある机をどうするのか、ということです。机を捨ててしまうのはもったいないし、自宅での作業ならまだしも、オフィスに導入したい場合は、もともと据え置きのデスクを破棄することは出来ません。
このことを踏まえてさまざまな種類の昇降式デスクを検討した結果、卓上タイプのスタンディングデスクに行き着いたのです。これなら今使っている机を捨てることなく導入できます。
選んだのは「Fenge」というブランドのスタンディングデスクです。私が買ったモデルは「ディスプレイを置くテーブル」と「キーボードを置くテーブル」が別々になっています。キーボードを置く部分がかなり広いため、大きめのキーボードを置いても余裕があります。
外付けキーボードではなくラップトップのキーボードをそのまま使う場合は、キーボードテーブルにラップトップを置いて作業をすることが多いです。写真では少し縦幅が足りずラップトップがはみ出てしまっていますが、使用していてあまり気になることはありません。
テーブル部分はしっかりしていますが、やはり机一体型と違い独立しているので、少しガタガタしているのは否めません。ディスプレイとキーボードのテーブルが分かれているモデルなので、キーボード側のテーブルでキーを強く叩くと少し揺れます。気になる人はいるかもしれませんが、私はすぐに慣れて気にならなくなりました。
また、週に何日かオフィスで作業するようになってからも、在宅勤務中に使ったこのスタンディングデスクが非常に快適だったので、自宅で使用しているものをそのままオフィスに持って行くことにしました。
使っているスタンディングデスクの特徴とおすすめポイント
- 電動昇降机と比較してコストを抑えられる
- あまり力を入れずに昇降することができる
- 既存の机に置いて使用できる
電動昇降机と比較してコストを抑えられる
一般的な電動昇降デスクを購入すると安くても5万円、高いものだと10万円以上かかります。しかし、私が使っているモデルは当時15,000円程度で購入できました。卓上タイプは、手軽に設置できるだけでなく、一般的な机一体型の昇降デスクと比べてかなり低価格なこともメリットで、かなり出費を抑えることができました。
あまり力を入れずに昇降することができる
基本的には座って作業していますが、体が疲れたときや肩が凝ったとき、リフレッシュしたいときなどは、テーブルを上げて作業しています。
テーブルの上げ下げは電動ではなく手動で行う必要がありますが、ガススプリングによる昇降なのでほとんど力が必要なく簡単に昇降させることができます。使い続けて10カ月以上になりますが、昇降部がガタついたり重たくなったりすることなく、快適に使い続けています。
【おすすめポイント】既存の机に置いて使用できる
卓上タイプは、やはり既存の机を廃棄することなく使えるのが非常に大きな魅力です。あまりに便利なので、自宅だけでなく、オフィスでも使うようになりました。
私は幸運なことにオフィスと自宅の距離が近く、オフィスへ持って行くときは、一度分解し(組み立て・分解もドライバー1本でできるため非常に簡単です)2回往復して搬送しました。オフィスの机を廃棄することなく、手軽に、低価格に自分の作業環境をスタンディングデスクにできるのが、卓上タイプの最大のメリットだと思います。
【2】バリエーションが豊富:電動昇降できる「FlexiSpot E1(EN1)」の魅力
プロフィール文章:都内でアプリ開発エンジニアに従事するかたわら、主にラブライブ!や声優さんに絡んだ内容でブログ記事を書いています。沼津の海が好き。2020年は普通自動車と小型船舶の免許を取りました。
ブログ:FLYING
Twitter:@tondol
・電動昇降できる「FlexiSpot E1(EN1)」
・購入価格は約31,500円
こんにちは、tondolと申します。「FLYING」というブログをやっておりまして、ときどき『ラブライブ!』関連やガジェット絡みの記事を書いています。
普段は東京でアプリ開発エンジニアをやっているのですが、勤めている会社のルールで2020年春から原則リモート勤務となったため、ほぼ毎日在宅でデスクワークをしています。趣味や副業でもPCを使いがちなので、1日10時間くらい机に向かっていることもあります。
私が使用しているスタンディングデスクは「電動昇降できるもの」
私が自宅で使用しているスタンディングデスクは「FlexiSpot E1」です。現在、このモデルは公式サイトで買えなくなっていますが、ほぼ同じスペックの「FlexiSpot EN1」が代わりに展開されているようです。なので、ここから先はこのモデルについて「E1(EN1)」と表記することにします。
このモデルは71〜121cmの範囲で電動昇降することが可能です。事前に設定しておけばボタンひとつで3種類の高さに変更する機能もあり、普段使いに必要十分な性能を備えています。
注意点としては、FlexiSpotのスタンディングデスクは他モデルも含め組み立て式で、脚フレームだけでも30kgほどの重量があります。そのため、大人でも一人で組み立てるのは骨が折れるかもしれません。私は近場の友人に手伝ってもらいながら、電動ドライバーを使って組み立てました。
組み立ての手間がある一方、FlexiSpotの製品は脚フレームのみのモデルも選べるため、すでにお持ちのデスク天板があればそれを使い回すこともできますし、好きな形の天板をDIYして組み合わせるようなことも可能です。私は以前購入したデスクに付属の天板(横幅100cm×奥行き70cm)を脚フレームに取り付けて使用しています。
使っているスタンディングデスクの特徴とおすすめポイント
- 電動昇降式なのに比較的安い
- 3種類の高さを記憶し、ワンタッチで電動昇降する
- バリエーションが豊富で、部屋のサイズにあったモデルを選べる
電動昇降式なのに安い
FlexiSpot E1(EN1)の特徴は、まずなんと言ってもその安さかと思います。私は31,500円で購入しました。
最近は家具量販店でスタンディングデスクを目にすることもありますが、なかなかこの価格で電動昇降ができるものを見たことはありませんし、完成品で売られている有名メーカーのものは1桁価格が違ったりしますね。
3種類の高さを記憶し、ワンタッチで電動昇降する
前述の通り、FlexiSpot E1(EN1)には3種類の高さを記憶しておき、ワンタッチで高さを調節しておく機能があります。例として、私がこの3種類の高さをどう使い分けているかを紹介したいと思います。
1つ目は座って作業するときの通常モードで、最も低い71cmに設定しています。これは、机の上にノートPCや外部ディスプレイを配置して作業するのに無理のない高さかと思います。
ちなみに、座るときにはハーマンミラーのセイルチェアを使っているのですが、有名なアーロンチェアとほぼ同じ調整機能がありながら比較的安価で、12年保証も付いているためおすすめです。
続いて設定の2つ目ですが、これは立って仕事をするときのモードで、107cmに設定しています。私は主にオンラインでミーティングをするときにこのモードを使っています。
朝からずっと座りっぱなしだと腰に負担がかかってしまい、集中も途切れてしまいがちですが、ミーティング時に1時間ほど立って会話をすることで、気分を転換しながら話している内容にも集中することができます。
最後の3つ目は、スタンディング時よりもやや低めの90cmに設定しています。このモードだと天板が腰くらいの高さになり、軽くお酒を飲みながら趣味の配信ライブを見たり、PCDJの練習したりするのに便利です。カウンターでお酒を飲んでいるような感覚に近いかもしれません。
【おすすめポイント】バリエーションが豊富で、部屋のサイズにあったモデルを選べる
FlexiSpotシリーズで特におすすめなのは、モデルのバリエーションが豊富なところです。
もっと安いものが必要ならメモリー機能のない下位モデルを選ぶことができますし、逆により耐荷重が大きいものや、障害物センサーなどが必要であれば、それらの機能が充実した上位モデルを選ぶこともできます。
個人的には、今住んでいる部屋があまり広くなく、手持ちの小さめの天板と組み合わせる必要があったため、横幅100cmの天板にも対応しているFlexiSpot E1(EN1)はニーズにドンピシャのモデルでした。上位モデルに比べれば耐荷重が小さく、昇降スピードが遅いなどの違いはありますが、その違いも普段遣いではほとんど気になりません。
ただ、メモリー機能が無いモデルだと昇降時に上下のボタンを押しっぱなしにする必要があり、使い勝手が大きく変わってしまうため、迷った場合はぜひメモリー機能付きのモデルを選ぶことをお薦めしたいです。
正直、これらの製品の導入以前は「スタンディングデスクなんて敷居が高くて買えないよ」と思っていましたが、リモート勤務を機に、まともなワークチェアとともに導入してみたところ、作業環境が非常に快適になり、生産性も上がったように感じます。
今回紹介したFlexiSpot E1(EN1)のようにコストパフォーマンスに優れるモデルも登場してきていますので、家で机に向かう時間が長い方は思い切って導入してみてはいかがでしょうか?
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【3】簡単に解体して移動&収納できる:DIYしたスタンディングデスクの魅力
東京の中古戸建に住みながらセルフリノベーションしています。99% DIYというブログ/YouTubeチャンネルで自宅や手伝ったDIYを発信中。自分で空間を作る事と植物が好き。
YouTube:99% DIY/すけチャンネル
ブログ:99% DIY
Twitter:@Suke_99diy
・DIYしたもの
・材料費は約6,000円
こんにちは。「99% DIY」というブログ・YouTubeチャンネルで自分の理想の暮らしを作る過程を発信している“すけ”です。
私はフリーランスで活動しているため、自宅の一室がオフィスです。日によりますが長い日には9時間ほどデスクワークをしています。
長時間のデスクワーク時には途中で気分を切り替えて仕事をしたいこともしばしばあります。そんな時のリフレッシュ目的にスタンディングデスクを上手く活用しています。
私が使用しているスタンディングデスクは「約6,000円でDIYしたもの」
私が使用しているスタンディングデスクは、「ソーホースブラケット」という金具と、全国のホームセンターで入手しやすい2×4(ツーバイフォー)材を使ってDIYしたものです。
作り方は、2×4材を金具に差し込み留めた後、天板を乗せるだけ。必要な工具はなんと電動ドライバーのみと手軽に完成します。ドライバーも持っていなければ1日500〜1,000円で貸し出しているホームセンターも多く、ハードルは限りなく低いです。
「ソーホースブラケット」を詳しく見る
「ツーバイフォー材」を詳しく見る
「電動ドライバー」を詳しく見る
これで掛かったコストは総額6,000円ほど……! 安価な価格でスタンディングデスクを手に入れることができます。
本来、運動不足解消の目的で使われることの多いスタンディングデスクですが、我が家では気分転換の役割をメインに担ってもらおうと、仕事部屋ではなくリビングにスタンディングデスクを置いています。
長時間のデスクワーク時には、ずっと同じ部屋の同じ場所で席に座っていること自体飽きてきてしまうことも珍しくありません。
そこで、姿勢(スタンディング化)とともに場所も替えることで、リフレッシュした気持ちで仕事に取り掛かれるようにしました。おかげで仕事場の環境にマンネリせずメリハリを持って集中することができます。
こういった気分転換目的でのスタンディングデスク導入は結構おすすめです。
使っているスタンディングデスクの特徴とおすすめポイント
- 約6,000円で導入できる
- 道具をほとんど使わず、初心者でも簡単に作れる
- DIYだから自分に合った高さで作れる
- 気軽に解体して持ち運びできる
約6,000円と、安くスタンディングデスクを導入できる
冒頭でも触れた通り、約6,000円の材料費だけで作ることができるので、既製品よりも安くスタンディングデスクを導入することができます。
普通にメインのスタンディングデスクに使うのも良いですし、高価な電動昇降デスクの購入に迷っている人がスタンディングワーク体験のトライアルに導入してみるのもおすすめです。
初心者でも簡単に作れる
DIYと聞くと取っ付きにくくハードルが高いという印象もあるかもしれませんが、前述の通り、私が導入したスタンディングデスクはソーホースブラケットを使うことでとにかく簡単に作れてしまうのが魅力です。わずか4ステップで作れてしまいます。
これからDIYでスタンディングデスクを作ってみようと思っている方に向けて、ざっくりと作り方を紹介します。
【2】2×4材の脚をソーホースブラケットに差し込み固定する
【3】天板のサイズの奥行きに合わせてカットした2×4材を、天板の土台として挟む
【4】希望のサイズにカットしてもらった天板を上に乗せて完成
DIYだから自分に合った高さで作れる
さらに、DIYだからこそ自分に合った高さで作ることができます。立って使う作業台で人間工学的に良いとされる数値は諸説ありますが、よく言われるのは「身長÷2+5cm」で算出される数値です。
私の場合は身長が170cmなので、数式に当てはめると、天板までの高さは90cmあれば良いことが分かります。そこで、90cmの高さにするために、脚の長さを86cmで用意するとちょうど良くなりました。
ソーホースブラケットを噛ませているし脚が斜めなので、高さをジャストで計算するのは難しいところもあるのですが、今回の経験から「目標の高さ-4cm」の長さで脚を用意すればだいたい目指した数値になるんじゃないかと思います。
実際にこの高さで作ったものを使うと、割と良い感じに力を抜いて作業することができています。ただデスクワークの場合、どうしてもモニターを見る必要があって首が下を向きがちなので、もう少し高めにしてもいいかもしれませんね。
特にぐらつきもなく意外と安定感があるし、斜めの脚のシルエットがスタイリッシュで見た目もなかなか良いものです。
【おすすめポイント】気軽に解体して持ち運びできる
特におすすめのポイントは、気軽に解体して持ち運びできること。電動昇降デスクだと同じ場所での上げ下げしかできませんが、このスタンディングデスクは天板を乗せているだけなので、解体も持ち運びも簡単です。
チェア用デスクとスタンディングデスクが別にあることは場所を取るという一見デメリットもありますが、特徴を上手く生かして持ち運べば、その時の気分で家のどこでも仕事ができるようになる最大のメリットがあります。
奥行きを取らないのも特徴なので、その気になればベランダに出して外で仕事をすることも実現できるんです。究極の気分転換ワークツールになること間違いなしです。
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値段が安いだけでなく、今の環境を生かしながら導入できるスタンディングデスクを教えていただきました。スタンディングデスクを買うかどうか悩んでいた人は、記事を参考にしつつ、部屋の環境に合ったスタンディングデスクの導入を検討してみてくださいね。
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