こんにちは、それどこ編集部です。
うだるような暑さが続くこの時期、冷たい物が食べたくなりませんか? 夏ならではのひんやりスイーツといえば、やっぱり「かき氷」! お店で食べるだけでなく、せっかくなら自宅でも美味しいかき氷を食べたいもの。
そこで、それどこ編集部が協力をお願いしたのは、杉並区荻窪に店を構えるラーメンとかき氷の専門店「ねいろ屋」さん。澄んだスープが特徴のラーメンはもちろん、こだわりの天然氷&フルーツを使ったかき氷は、多くのかき氷ファンを唸らせています。
ねいろ屋さんでは、食材の旬ごとにメニューが変わり、1年中かき氷が楽しめます
今回は、そんなねいろ屋さんに、自宅でも簡単に作れるかき氷シロップのレシピと、氷を削るときのポイントを教えてもらいました。
家庭用かき氷機は進化している!
せっかくシロップを手作りするなら、氷にもこだわりたいですよね。家庭用のかき氷機というと、「手回しで作るのが大変」「お店で食べるようなふわふわ感が出ない」というイメージを持つ人も少なくないのでは。実は最近のかき氷機、進化しているんです!
ドウシシャの「電動本格ふわふわ氷かき器」は、見た目のかわいさだけでなく機能性もバッチリ。氷の状態に合わせて刃の高さを変えられる調節ネジが付いているので、好みの粗さで削れるんです! また、電動スイッチで作動するので、力を入れず簡単にふんわりなめらかな食感の氷が作れます。価格も4,000円前後でリーズナブル。
今回は、このかき氷機を使いました。
氷にこだわれば、美味しさも数倍アップ
さて、近年のかき氷機のクオリティに感動したところで、ねいろ屋さんに「自宅でも実践できる、氷を美味しく作るポイント」を教えてもらいます。
まず大事なのは「かき氷に適した氷」を用意すること。
ねいろ屋さんによると、冷凍庫で急速に冷やすと気泡が入って濁った氷になりやすく、削ったときのふわふわ食感が損なわれてしまう原因になるのだそう。そこで、「緩衝材などで製氷カップをくるんでゆっくり固める」ことで、かき氷に適した、透明度の高い氷が作れるのだとか。
<写真左側>が製氷カップに水を入れてそのまま冷やしたもので、<写真右側>が、緩衝材で製氷カップをくるみ、冷やしたもの。たしかに右側の氷のほうが、濁りが少なく透明度が高い!
自宅で氷を削るとき、山になるまで削ったらそのままシロップをかけて……としがちですが、ねいろ屋さん曰く「それはNG!」なのだそう。
まず器を回しながら少しずつ削っていき、氷の間にたくさん空気を含ませるようにして……
\器を回しながら削る! /
全体に山ができあがったら、最後に“ぎゅっ”と表面を手で軽くおさえて氷の密度を調整すると、かき氷が溶けにくくなるだけでなく見た目もキレイな仕上がりに。
ほんのひと手間で、完成度がグンと上がる!
美味しい氷の削り方を覚えたら、いよいよシロップを作っていきます! 今回ねいろ屋さんに教えてもらったシロップは、フルーツをたっぷり使った全3種。早速紹介します!
1. イチゴ&練乳ミルクのシロップ
かき氷シロップの定番といえば、やっぱりイチゴを使ったもの。イチゴの旬は春先ですが、業務用スーパーなどで買える冷凍イチゴは、夏の時期でも手に入りやすいはず。もちろん、生のイチゴを使用してもOK。イチゴシロップと相性抜群の練乳ミルクと一緒に召し上がれ。
- 冷凍イチゴ……300g
- レモン果汁……大さじ1
- 砂糖(きび砂糖がオススメ)……大さじ1/2
- 練乳……40g
- 牛乳……30g
イチゴシロップ
1. 鍋にイチゴ、レモン果汁、砂糖を入れる
2. 中火で火にかける
3. 水分が出てきたら、煮詰まる前に火を止めて粗熱をとり、冷蔵庫で冷やす
4. 十分に冷えたらイチゴの形が崩れるまでミキサーにかけ、再度冷蔵庫で冷やしておく
練乳ミルク
5. 練乳と牛乳を4:3の比率で加える
6. しっかり混ぜ合わせる
器がいっぱいになるくらいまで氷を削ったら練乳ミルクをかけ、その上からイチゴシロップ、さらに氷を削り、もう一度練乳ミルク、イチゴシロップの順にかければできあがり!
1. 銅鍋を使用して、より鮮やかなイチゴシロップに
もし自宅に銅鍋があれば、ぜひ使ってみて。銅の成分が反応し、鮮やかな赤色のイチゴシロップに仕上がります。
2. 煮詰めすぎはNG
イチゴを煮詰めすぎると、フレッシュさが失われジャムのような風味になってしまうので要注意。甘みの強い練乳ミルクと合わせるので、水分が出てきたらすぐに火を止めるように心がけて。
2. キウイのシロップ
次に紹介するのは、キウイのシロップ。りんご酢を少し加えることで、味に輪郭が出るのだそう。3ステップでできるので、食べたいときにすぐ作れますよ。
- キウイ……2個
- 砂糖(グラニュー糖がオススメ)……大さじ1
- 水……大さじ1
- りんご酢……小さじ1/2
1. キウイは皮をむき、ひと口大の大きさにカットしてミキサーに入れる
2. 砂糖と水を煮詰め「みぞれ」を作りミキサーに入れ、りんご酢も加える
3. ミキサーのフラッシュモード(押しただけ刃が回転する)で全体を混ぜ合わせる
シロップをかけるとき、お店で使うようなディスペンサーがなくても、スプーンの柄に沿わせるようにすれば、均一にかけられます。
種をつぶさないようにする
長時間ミキサーにかけてしまうとキウイの種がつぶれてしまい、いがらっぽさが出てしまいます。様子を見ながらミキサーをかけるようにして、実だけつぶすようにするとキウイの甘みが最大限引き立ちます。
3. 桃のシロップ
最後に紹介するのは、夏が旬の桃を使ったシロップ。手で触って「やわらかい!」と思うくらい熟した桃を使うのがオススメです。
- 白桃……1個
- レモン果汁……大さじ1と1/3
- 水……90ml
- グラニュー糖……大さじ2
- 上白糖……大さじ2
1. 桃は皮をむかずに大ぶりにカットし、種の部分も一緒に鍋に入れる
2. 鍋に水、レモン果汁、グラニュー糖、上白糖を加える
3. 強火で火にかけ、焦がさないように混ぜる
4. 煮立ったら、火を止め種を取り出す
5. 少し全体を混ぜ粗熱をとったら、器に移して冷蔵庫で冷やす
6. 十分冷えてからミキサーにかけ、なめらかにする
かき氷の山を作る前にシロップをかけるようにすれば、食べ終わりまでシロップがかかった氷を楽しむことができますよ。
1.皮ごと入れて、「桃色」のシロップに
色味と香りは皮から出てくるので、桃らしいほんのりピンク色を出すには、皮ごと火にかけるのが大切です。
2.種ごと入れて、よりフレッシュさを引き立てて
種のまわりは酸味があるので、桃のフレッシュ感を出すためにも種を入れたまま煮るようにするのがポイント。
どのレシピも簡単なのに、お店で食べるようなかき氷ができるので、自宅にお客さんを招いたときのおもてなしスイーツにもよさそう。今年の夏はぜひ、「おうちのかき氷屋さん」を楽しんでみては?