仕事をがんばるモチベーション、日々の活力になる「ハマりごと」、皆さんは何かありますか? さまざまな「ハマりごと」を持つ方々の実態をQ&A形式で探ります。
今回お話を伺ったのは、SNSやブログでK-POPに関する楽曲の感想ほか、K-POPのDJイベント「Todak Todak」を主催するeelica(@e_e_li_c_a)さん。日本公演だけでなく韓国のイベントにも積極的に参加するeelicaさんですが、「仕事」と「ハマりごと」をどう両立させているのでしょうか。
「ハマりごと」に関する10の質問
Q1. 今、一番の「ハマリもの(ハマりごと)」は何ですか?
A. 今一番ハマっているのは平壌冷麺。
元々海外の文化とかが好きで、旅行もよく行きますし、特に食文化に興味があります。3月に韓国に行ったときも1日2回冷麺を食べたりしました。
(再開発で閉店後)約2年ぶりに再オープンした乙支麺屋の平壌冷麺
普遍的にずっと好きなのは音楽ですかね。大学で「ソウルミュージック研究会GALAXY」というサークルに入っていたんですけど、それがきっかけで18歳頃からDJ活動をしていて、今でも不定期でK-POPをかけるクラブイベント「Todak Todak」を主催しています。K-POP以外にも比較的色んなジャンルの楽曲を聴きますが、DJ活動の一環として自然とK-POPの楽曲を追う機会が多いです。
Q2. DJイベントを主催しようと思ったきっかけは?
A. 自分の好きな良い音楽を、大音量かつ高音質で聴きたくて。
今までは主催するのが面倒で知人のイベントに参加することが多かったんですが、SHINee*1の『View』という曲がリリースされたときに「この曲を良い音で、大きい音で聴きたい……!」となったんですよね。知人にもK-POP好きがいて、せっかくならイベントをやろう、という流れになって。
2015年頃はK-POPのカバーダンスを中心としたイベントはすでに色々なところで開催されていたんですが、曲にフォーカスしたクラブイベントが少なくて。じゃあ自分がやるしかないな、と。
DJが曲をかける以外にもイントロドンをしたりお客さんにアイドルをプレゼンしてもらったり、初心者にも優しい文化系のクラブイベントをやろうという感じで始めました。
Q3. K-POPにハマったきっかけは?
A. 2PM*2が日本のテレビ番組に出演していたのを見て。
KARAや少女時代が日本でも人気を集めた2010年前後は、DJイベントで楽曲をかけたりはしていたんですけど「アイドルにハマっている」という感じではなくて。
それからしばらく経って、2014年くらいかな? 日本のテレビの情報番組か何かで2PMが出演していたのを見て「何だこのグループは!」って、なぜか惹かれたんですよね。そこから韓国のバラエティ番組なども見るようになって、楽曲だけじゃなく、それ以外の部分も気になるようになっていきました。
K-POPを好きになって10年以上経ちましたが、ハングルがスラスラ読めるようになったのはコロナ禍のタイミングです。やはり韓国に行った際は文字が読めると入ってくる情報量が圧倒的に増えるのを実感しました。いわゆる韓国の"現場"に通うようになったのは2016年ぐらいからだと思います。
Q4. 「推し」の歌手・グループはいますか?
A. 最近はP1Harmony。
FNCという、どちらかというと所属する俳優の方のが知名度の高い韓国の事務所に所属しているグループで、メンバー一人ひとりのスキルがとても高く、それを魅せるのも上手いです。コロナ禍にデビューしたグループですが、渡航できるようになったらいち早くアメリカに行ってパフォーマンスをしたり、欧米圏で特に人気を集めている印象です。
4/27、28にソウルのオリンピックホールにて開催されたコンサートにも行きました
他にもK-POPグループだと、Stray Kids、NCT 127、MCNDとかDKB、YOUNG POSSEなどラップが上手だったり、ヒップホップな雰囲気が強いグループを好きになることが多いです。
SMエンタテインメントのグループは昔から全般好きですが、2023年にデビューしたRIIZE(ライズ)は最近特に好きです。
Q5. K-POPのイベント(現場)は年間どのくらい参加されますか?
Q6. 現場に多く参加すると「お金」と「時間」がネックになると思いますが、工夫していることはありますか?
A. 会社の制度をフル活用しています。
平日もコンサートやサノクに参加することがありますが、現在の職場はフレックスや分断制度があるので事前にスケジュール登録をしておいて中抜けして戻ってまた仕事をするようなこともあります。
リモートワークもできるので、2週間ソウルにいたときも有給は取らず、予定があるとき以外はゲストハウスで普通に仕事をしていました。
ゲストハウスはホテルよりも安いところが多く、個室で1泊3,500円前後のところに泊まることが多いので、飛行機代が高い昨今は中途半端に行ったり来たりするよりも、ある程度まとまった日数で行く方が旅費を節約できますし、お昼と夜その国のご飯が食べられれば満足するタイプです。
2024年3,4月も韓国へ。こちらはコプチャン
広蔵市場(クァンジャンシジャン)の屋台料理も楽しみました
Q7. イベント参加費用以外では、K-POP関連でどんなことにお金を使いますか?
A. あまり買わない派だったけど、RIIZEとP1Harmonyのグッズはデザインが気に入ったので買いました。
韓国での音楽番組収録に参加するためにCDの持参が必要なので、最近はそれぐらいでしかCDを買いませんが、NCT WISHのキャラクター『WICHU』のキーリングがかわいくてNFC CDというチップを読み込んで曲を聴く形態のCDを買いました。
NCT WISH - シングルアルバム [WISH] (WICHU Ver.)。グッズも同封されています
あと最近だとRIIZEのフーディーとP1HarmonyのTシャツもデザインが好きで購入。韓国から持って帰って来るのが大変でした。
RIIZEとP1Harmonyのグッズたち
それと、直接K-POP関連の出費という訳ではないですが、DJ活動関連の出費として、音源データや、そのデータを保存しておくSSDとかは定期的に購入しています。
Q8.一番の「ハマりもの(ハマりごと)」以外で好きなヒト・モノ・コトはありますか?
A. 小学生の頃から、漫画が好き。
元々「りぼんっ子」でした。それと弟がいるので『コロコロコミック』や『週刊少年ジャンプ』も一緒に読んでいましたね。大学生くらいで雑誌は買わなくなったけれど、今でもコミックスは定期的に気になったものを買っています。ジャンルだと歴史物とか、海外が舞台の作品が好き。
最近、まとめ買いセールがあったので『セシルの女王』、『紛争でしたら八田まで』、『国境のエミーリャ』、『夢の雫、黄金の鳥籠』、『アルスラーン戦記』、『ダンピアのおいしい冒険』などを一気買いしました。
それ以外には『ヒストリエ』、『乙嫁語り』、『7人のシェイクスピア』、『俺と悪魔のブルーズ 迷い児の十字路』なども好きです。試し読みしてみて、気になったらそのまま買うことが多いですね。
Q9.これまでの人生の中で「ハマった」もののうち、共通するなと感じる部分はありすか?
A. 知らない文化や価値観に触れるのが、好きなのかもしれない。
漫画も歴史モノや海外を舞台にした作品が好きですし、音楽を好きになったのも、中学生のはじめにアメリカのポップスにハマったのがきっかけなような気がします。日本と異なる文化や言語に興味を持って、高校生のときにはNOVAに通い、日常会話程度は英語が喋れるようになりました。コロナ禍前は今よりもっと航空券が安かったので、タイやベトナム、台湾などにも頻繁に行っていました。
大学で入ったサークルはヒップホップやR&B、ソウルなどをメインで聴く人の多いサークルだったんですが、元を辿れば中学生の頃に「好き」と感じたものとつながっていますね。
Q10.「ハマりもの」「好きなもの」があることで、生活にどんな楽しみが得られると思いますか?
A. 大人になっても、新しい出会いがある。
好きなものがあると、大なり小なり興味を持ったものに対してコミュニティができますよね。そういうことで人のつながりができるというのは良い面だと思います。
仕事など、オンの場以外でも出会いが持てるじゃないですか。年齢を重ねると仕事以外では新しい出会いが少なくなるのが一般的ですが、趣味があると自分の年齢と関係なく知り合いができます。私はDJとかK-POPとか、そういうハマっていることがあるからこそ、新しいつながりや出会いが今でも生まれているなと思います。
ーーありがとうございました!
聞き手:ソレドコ編集部
eelica(@e_e_li_c_a)
1987年生まれ。18歳からDJを始めヒップホップ、ソウル、 ファンク、ジャズ、中東音楽、 タイポップスなどさまざまなジャンルを経て現在K-POPをかけるクラブイベント「Todak Todak」を主催。楽曲的な面白さとアイドルとしての魅力の双方からK-POPを紹介する記事を多数執筆。
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*1:SMエンタテインメントから2008年にデビューした男性アイドルグループ。日本でも2011年にデビューし、2014年には東京ドームでの単独公演も開催している
*2:TWICEなどが所属するJYPエンタテインメントから2008年にデビューした韓国の男性アイドルグループ
*3:主に新曲やアルバムが発売されること。カムバ後一定期間音楽番組に出演したり、サイン会やショーケースなどのイベントも行うことが多い
*4:サジョンノクファの略で「事前録画」を韓国語読みしたもの。アイドル現場のサノクはテレビ局での音楽番組の事前収録のことで、アーティストがステージでパフォーマンスする際にファンを観客席に招待して行われることがあり、当日はCDの現物を持参するなど音盤や音源を購入した証明が必要なことが多い